2008年6月7日土曜日

長野の神秘「皆神山」

 2008年6月7日、朝4時半に目覚めてしまい、3kmほどジョギングをした。これから長野まで往復する人間の行いではない。
 8時頃にTOYOTAで車を借りる。経済的な面からVitzを選ぶ。必要な時に好きな車を借りて乗る。普段車を必要としない私には、こういうスタイルが適している。
  友人を拾い、箱根を越えて、10時頃に忍野八海に到着。意外と時間がかかってしまった。過去に何度か足を運んでいる忍野八海。とはいえ、観たいのは忍野八海というより人工的に造られた中池である。ついでに湧池を観ることで、忍野八海を観に行ったと言えるようなものだ。この2つの池の透明感を観てしまっては、他の池など肩を落として終わりである。
 駐車場は適当にあった所を選んだ。時間制限無しで300円。料金は備え付けのポストに入れる。そこまで人を信用できるのか?とうぜん300円払ってきたが、この世がそれに応える人で満たされている事を、私も信じたい。

 東富士五湖道路から中央自動車道へ乗り、甲府南I.C.で降りる。I.C.のすぐ近くにある曽根丘陵公園で、前方後円墳を観る為だ。カーナビを銚子塚古墳に設定していた為、かなり見当違いの場所へ導かれてしまった。甲府I.C.を降りて国道358号線を右折したら、すぐ左手に山梨県立考古博物館があるので、カーナビに設定するなら考古博物館がお薦めだ。
  園内にある日本庭園が素晴らしく綺麗だ。丸山塚古墳にしても銚子塚古墳にしても手頃なサイズなので、かなり親近感を覚えることが出来る。古墳の横には民家が建ち並び、近所の子供が古墳の斜面で遊んでいた。とにかく曽根丘陵公園全体が綺麗なので、とても良い環境だと思う。その割に、土曜の日中だというのに人は少なかった。園内で10人も会ってない気がする。こんなに綺麗なのに、何故誰も遊びに来ないのだろうか?
 折角の前方後円墳なので、やはり鍵穴の形を眺めたいものだ。そう思い、道らしくない道を登り展望広場へと向かったが、生い茂った木々が邪魔をして、古墳が見えないどころか大した景色も観れなかった。園内MAP上には、もう一つ前方後円墳がある。その大丸山古墳を観ようとグルリと一周したつもりだったが、結局確認できなかった。
 休日に寛ぐには素晴らしい場所だと思う。しかし、時が止まっているというか、この空間自体に生気が感じられなかったのが不思議だ。

 甲府I.C.から休まずひたすら北上。13時15分、諏訪湖S.A.に到着し、休憩をとる。ここの景色は素晴らしい。一度高速を降りて諏訪湖を見に行こうかとも考えていただけに、休憩がてらに諏訪湖を拝めるのは嬉しかった。
 昼食はソースカツ丼を食べた。私は玉子で綴じたベーシックなカツ丼の方が好きだ。

 松本I.C.で降り、14時半頃、松本城近辺に到着。ガマ侍が目を惹くナワテ通り商店街は、城下町らしく店の外観が統一されていて情緒があった。同じ城下町に住む者として、羨ましい限りだ。
  黒さの目立つ国宝・松本城。規模はそれほどではないが、城のすぐ脇にお堀があるのが魅力的だ。城の内部も下手に博物館化しておらず、城を残す事に重みを置いている感じがして、これはこれで良いと思った。天守閣から外に出る事は出来ず、高みの牢獄から景色を眺める感覚は残念だ。
  長野自動車道で長野I.C.までひた走り、降りればそこは松代。まずは皆神山へと向かうのだが、ナビの指示する道が工事中で路頭に迷う。それでもなんとか皆神山に到着。”日本のピラミッド”と呼ばれる山は多々あるが、それを自称する山というのは如何なものか。
 松代大本営の一つでもある皆神山。山の内部には空洞があり、松代群発地震の際にその空洞部が潰れ、山がひしゃげたという説もある。他の山と連なるわけでもなく、難なく外周を一周できる山というのも珍しい。とにかく謎の多い山である。
 山頂に向かって車を走らせる。車一台やっと通れる程度の道で、ゴルフコースに繋がっているとはとても思えない。山頂に着くと神社があった。時刻が17時前で、天候も曇りのせいか、既に人気はない。山頂からの景色は素晴らしいの一言だ。晴天の日に来れたら最高だったろう。
  駐車場には皆神山の案内板がある。人が積み上げ造ったピラミッドではなく、古代の神々が”初歩的な”重力制御技巧により、宇宙空間への航行基地として造られたものらしい。こんな事を公に書いてしまっているところが素晴らしいではないか。オカルト好きな人間は、是非とも訪れて欲しい場所である。むしろ義務である。

 続いて象山地下壕へ向かったのだが、無料の市営駐車場が閉まっていたため、申し訳なく象山神社の駐車場に停車した。友人が参拝したので良いだろう。ちなみに、象山神社そのものも悪くはない。
 象山地下壕へと歩く道中、15時半で入壕は終了し、16時には閉壕なのを知った。遠い道のりを経て、この仕打ちは厳しい。せめて入口だけでも見たいので、歩を進める事にした。
 確かに閉壕している。すると、資料館の係員の方だろうか、もう帰宅しようとしている私たちに声を掛けてきてくれた。入壕はさせられないが、資料館なら開けても良いと。しかしそれでは意味がない。とはいえ、鎖を越えてもう少し間近で入口を見る事は許してくれたので、お言葉に甘えた。とても嬉しい気遣いではないか。後々考えると、お礼を言ってなかったことが悔やまれる。こんな誰も見ないホームページ上に書いても言葉が届く筈もないが、あえて書かせて頂こう。「有り難うございました」と。また行く機会があれば、この気持ちを忘れないようにしなければならない。

 お次は松代城跡。既に18時前なので、中に入る事はできない。外から見れば充分な気もしたので、これはこれで満足出来た。
 北上して善光寺へ向かう。この近辺で長野らしい食べ物を食べようと思ったが、店の営業っぷりが潔い。全ての飲食店が閉まっており、もはや寺を見る意外に無かった。
長野の観光地と言ったら・・・善光寺?という想いだけで行った為、その歴史やら何やらは知らない。また出直したい気持ちはあるので、今回は「スケールがデカかった」という感想で留めておこう。
 ここまでの道中で目に入った”戸隠神告げ温泉”という看板が無性に気になったので、是非ともまた来たい土地だ。ホームページを見る限り、普通の日帰り温泉かと思われるが、浸かれば何か降りてくるものと信じたい。

 “信州”と”そば”、これをキーワードに夕飯と摂りたいと思い、信州そば蔵に立ち寄った。そば茶の香りが気に入ったので、珍しく土産を購入。
 19時40分にそば蔵を経ち、梓川S.A.・諏訪湖S.A.・双葉S.A.で小休止をしながら、4時間20分後、地元に帰ってくる事が出来た。日本は広い・・・

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