2018年11月14日水曜日

山あり谷ありコンシューマーゲーム業界


先月「任天堂"驚き"を生む方程式」を読みました。Wii、DS、そしてSwitch。VBという失敗作もありましたが、ユーザーに新しい体験を届ける姿勢を崩さない任天堂は尊敬に値します。サードパーティや小売店からの視点は、また別かもしれませんが。

そして最近は「セガvs.任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争」を読んでいます。上下巻あるのですが、片方だけでも長いです。ようやく上巻を読み終えました。
SOA(セガオブアメリカ)からの視点が多いので、日本人である私にとっては新鮮です。任天堂による支配。SOAとSOJ(セガオブジャパン)の対立。SONYの屈辱と逆襲(までは読んでないけど)。

かつてはSEGA信者で、SEGAがハード屋で無くなり、高スペック機に付いていけなくなり、任天堂のハードが丁度良く感じるこの頃。昔より一歩退いた視点で物事を見れるようになりました。
そこで、歴代ハードの販売台数をグラフ化して眺めてみました。販売台数と出荷台数が混在していますし、あちらこちらから数字を拾ってきたので、信用しないでください。何となくシェア率が分かれば良い程度で。


まずは歴代ハード。NEO GEOやATARIのハード等、含まれていない物もありますが、数字に大きな影響を与えないので無視です。
とにかくPlayStation2がスゴい。ワールドワイドだと特にスゴい。
DVDには興味があるけど、録画の出来るVHSで十分。そんな方々が多かった時代に、DVDが観れるゲーム機として破格の値段でリリースされたPlayStation2。アンチSONYの私は幸いにもDVD再生機を所有していたので購入しませんでしたが、持っていなければ間違いなく買っていたでしょう。
その一方で驚きなのがワールドワイドのWiiです。綺麗だからなんだ?そんなに動画が必要なのか?そんな疑問を抱き始めた頃、機能で勝負してきたWiiは私のツボにハマりました。2004年のDSに続き、2006年にWii。これぞ任天堂の真骨頂。

次に世代ごとに見てみます。私が最初に手にしたゲーム機がファミコンだったので、その頃からです。
アタリショックで冷え切ったゲーム業界に衝撃を与え、独占した任天堂。助けを求める仲間もおらず、一社で立ち向かった我らのSEGA。SG-1000からセガ マスターシステムへと進化させ喰らい付こうとしたものの、その差は縮まるものではありませんでした。
ワールドワイドの比が高いのは、ブラジルという事情のある地域のお陰かと思います。

16bit時代。SOAのお陰で記録的なシェアを獲得したメガドライブ。単純にワールドワイドで見ると「SEGA頑張ったね」という感じですが、日本を除いた比率で見るとスーファミを上回っているのです。「セガのゲームは世界いちぃぃぃ!」なんて、SEGA信者の戯言かと思っていましたが、海の向こうでSEGAは天下を取っていたのでした。
国内でPCエンジンのシェアが高いのは、アーケードからの移植作品がラインナップもクオリティも素晴らしかったからではないでしょうか。あれで8bit機なのだから驚きです。
それぞれに個性があって面白い時代でした。

カートリッジからCDへと移り、多くの機種が存在した群雄割拠の時代。とはいえ御三家以外は空気みたいなものでしたが。
セガサターンがこれ程までに売れていないとは知りませんでした。国内ではドラクエ、FFが決定打となったと信じ、私はスクエニ嫌いになったのですが、根本的に駄目だったようです。
SONYの逆襲、ここに実る。SONYのブランド力なのか、サードパーティが任天堂の支配からの脱却を願ったのか。とにかく新参で一気にシェアを攫ってしまったSONYに脱帽です。

前述した通り、PS2でDVDが観れる事が大きかったと思います。
ドリームキャストは歴史に名を残す名機だと思いますし、私の周りには持っている人が多かったのですが、現実は違ったようです。
ゲームキューブも良いハードでした。何気にハンドルが良い。初代iMacもハンドルに愛嬌があったように、ゲームキューブも親の持てるハードでした。
大御所Microsoftの投じたXBOX。行き場を失ったSEGA信者の受け皿でしかなく、あんなデカくて五月蝿い物は普通買いません。
私のXBOXは勿論パンツァードラグーンオルタ モデルでした。SEGAハードだと思い込むに相応しいオルタモデル。手放す時は本当に辛かったのですが、邪魔なんだよ。

そしてWiiの快進撃。ライトユーザーが求めるのは高スペックではなく、新しい遊びだという事を証明したWii。日本では任天堂の天下ですが、ワールドワイドで見ると正に三国時代。
日本を除いて見てみると、XBOX360がPS3を上回っているのが興味深いです。今でも我が手許に残っているXBOX360。ハードもサービスも素晴らしかったのに、日本の鎖国体質ここにあり。

最後はWii Uの失敗とXbox Oneの弱体化。この頃はゲームに興味が無かったので、いずれも新しいハードが出たことを知りませんでした。日本の鎖国っぷりが極まっていますが、それを除いてもMicrosoftは何をミスったのか?
そして最新機種NINTENDO SWITCHは破竹の勢いを見せています。こうして見ると山あり谷ありのゲーム業界。いつしかMicrosoftが天下を取る日が来るかもしれません。が、そんな日が来るとも思えません。サードパーティ次第か。

一般の方からすると、綺麗だろうが何だろうが高い金を払ってまでゲームは要らないのです。だから話題性のあるWiiやSWITCHには惹かれた。ただ、彼らの買うソフトなんてたかが数本。下手をするとライト層が一世代で買う本数は、ヘビー層が一月に買う本数未満かもしれません。ビジネス的には、PlayStationやXBOXのハイスペック主義も間違いではない、どころか正解だと思います。「おかあさん至上主義」なんて止めて、金払いの良いオタクから毟り取れ!とも思いますが、そこを切り捨てない任天堂は尊敬に値します。こんな会社が日本企業である事が誇り高いです。

さて、SEGAが一時代を築いた事は分かりました。メガドライブは愛されてなくても、ジェネシスは世界で愛される機体だったのです。その事実を元に、次回はメガドライブ ミニの収録ソフトを予測し直してみようと思います。

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