コースによっては先にある用木沢出合まで車で行くのも良いが、今回の私の計画では都合が悪いので、用木沢出合まで歩いた。7時14分、用木沢出合でゲートを避けてそのまま直進。暫くは舗装された道が続くだけあって、傾斜もきつくない。その先もそれ程ではなかったので歩き続けたが、7時55分、人工の滝が珍しくセメント製ではなかったので、これを眺めるついでに一服した。
大理石の滝と呼ばれる白石滝が左手に見えたものの、木々が邪魔をしてその滝の魅力がまるで伝わらなかった。
基本的にこのコース、ひたすら沢沿いを歩いていく。稀に沢から離れる時もあるが、とにかく水には困らない。この調子なら川の始まりが見れるかもしれない。川の終わりが海であるなら、始まりは何処なのか?その疑問が解決するかもしれない。そして本日得た解がそこにあった。大地から湧き出る水が小さな川となり、それが集まり我々の知る川となる。湧き出ている箇所は小さいものの、そこから出来た川はそれなりの水量を持っていた。自然とは何とも凄いものである。
沢が枯れた辺りで、白石峠まで残り400mとなった。これまでと比べれば急傾斜だが、殺人的な傾斜は一部しかなかった気がする。
8時50分には白石峠に到着したが、とにかく虫が飛んでいる。山だからといってトンボやチョウではなく、ハエやハチである。後は小さくて良く分からない。とにかく邪魔なものが飛んでいるだけである。そんな環境で食事を摂る気にもなれず、加入堂山へと向かった。
白石峠から加入道山山頂までは600m。15分で到着したが、状況は変わらなかったので一服して先へと進んだ。
加入道山山頂を少し先へ行けば、大室山が正面に構えている。標高170mの差が嫌になった。破風口へ向けて下り、そこから一気に大室山へと登らされる。しばらくは鬼の様な傾斜が続いた。
途中で南側の山々が見えたものの、出来れば見慣れぬ北側の山梨県を見たいところだ。しかし夢は叶わず、テーブルが見えた。大室山山頂である。
と思ったら、そこは稜線分岐。そうである。大室山山頂は若干コースから外れる事を忘れていた。山道の300mは長いものだが、ここまで来て寄らないのは勿体ないので大室山山頂へ。10時12分に到着したが、そこにはテーブルというかベンチが無かった。相変わらずハエは飛んでいる。そして汗だくの私に集ってくる。これで食事を摂ろうものならオニギリがハエの餌食になりかねない。仕方なく食べながら歩く事にし、稜線分岐で15分の休憩を摂った。
大室山から檜洞丸へ行くには、一旦犬越路まで下りねばならない。その距離2.4km。嫌とも言えないので、とにかく下りた。登りにくらべれば景色がチラチラ見えるが、これから向かう檜洞丸の比にはならない。
11時31分には犬越路に着き、ここで休憩。景観は良いが日差しを遮るものが何も無いのは辛いところだ。
ここで前半戦が終了した様なものなのだが、このまま後半戦に突入して良いものか悩んだ。正直なところ脚が疲れた。かといって、犬越路から用木沢出合への道中も、見所はあれど退屈だった覚えがある。
ともかく組んだ予定は実行あるのみ。檜洞丸へ向けて3.0kmの道のりを歩き始めた。
犬越路と檜洞丸の標高差は540m。3.0kmの距離を歩きながら再び登らねばならないのだが、この道のりはとにかくアップダウンがキツい。12時21分には最初のピーク小笄(しょうこうげ)に着いた。何も表示は無いが、おそらく小笄山頂だろう。
ここで飲み物が終了。水場と言えば檜洞丸を下った先にある川のみ。かなり絶望的である。
小笄の先に待ち構えるのは大笄(おおこうげ)。見るだけで登る気を無くさせる。
登った先が山頂かと思えば、さらに登り道が見え絶望。そんな事を3回ほど繰り返しただろうか。この道中からの景色は絶景なのだが、脚は痛いは喉は渇いたはで、あまり感動している余裕が無かった。
なんとか大笄山頂に着くと、やっと檜洞丸への道のりが現れた。さらに高い檜洞丸。助けて下さい。
大笄山頂のすぐ先に神ノ川へ下る分岐があり、12時59分、ここのベンチで休憩にした。煙草を吸って喉の渇きを促進したくはなかったが、この時の私の気を和らげる事が出来るのは、ずばり煙草だけである。
次のピークとなる熊笹ノ峰への登りはそれ程きつくはない。疲れ果てた私でも許せた程度だ。そこを越えればいよいよ檜洞丸へ。最後の急傾斜は尋常ではないが、この急傾斜が檜洞丸ならではの絶景を作ってくれているのだ。
まぁその絶景も、この時期の霞んだ空では台無しだ。秋晴れの澄んだ空で見た時と比べれば、疲れた肉体を癒す程ではない。
急傾斜を登りきってから100m。13時37分に檜洞丸山頂に到着した。しかし喉の渇きを癒すものもないので、10分ほど休憩して下山を開始した。
水場となるゴーラ沢出合までの所有時間は90分。疲れた脚で下りを急ぐ事も出来ず、ただただ耐えるしかない。意外と早い頃から遠くに川のせせらぎが聞こえ、これがまた拷問に近かった。
展望台にも一向に達する事が出来ず、14時34分、適当な場所で腰を落とした。展望台はここからすぐ下だったが、もはや眺望などどうでも良く、とにかく水を求めて先へ進んだ。展望台からゴーラ沢出合まで30分程。流石に川の音が大きくなってくるが、視界には入ってこない。視界に入ってきたとしても、遥か下。崖を飛び降りたいほど水が恋しい。
ゴーラ沢出合からは緩やかな下り坂が大半を占める。以前登った時は枯れていた林道出合の沢に水が流れていたのは意外だった。そのか細い水は一度地面へ染み込み、下の方から湧き出ている様は、これまた自然の強さを感じさせるものだった。
16時16分、西丹沢自然教室に到着。今にもバスが出発しそうだったので、それに先駆けバイクで発ち、道の駅”山北”で休憩。その規模からして想像してはいたが、道の駅なのに閑散としてしている。軽く何かを食べようと思ったが惹かれる物はなく、コーラを飲もうと決めていたが甘さを求めてココアを飲んだ。
9時間に渡る約17kmのトレッキング。そして水分不足。なんとも過酷な体験だった。日帰り丹沢主稜縦走を考えているが、最低でも一泊二日の計画を立てなければならないようだ。
ここで前半戦が終了した様なものなのだが、このまま後半戦に突入して良いものか悩んだ。正直なところ脚が疲れた。かといって、犬越路から用木沢出合への道中も、見所はあれど退屈だった覚えがある。
ともかく組んだ予定は実行あるのみ。檜洞丸へ向けて3.0kmの道のりを歩き始めた。
犬越路と檜洞丸の標高差は540m。3.0kmの距離を歩きながら再び登らねばならないのだが、この道のりはとにかくアップダウンがキツい。12時21分には最初のピーク小笄(しょうこうげ)に着いた。何も表示は無いが、おそらく小笄山頂だろう。
ここで飲み物が終了。水場と言えば檜洞丸を下った先にある川のみ。かなり絶望的である。
小笄の先に待ち構えるのは大笄(おおこうげ)。見るだけで登る気を無くさせる。
登った先が山頂かと思えば、さらに登り道が見え絶望。そんな事を3回ほど繰り返しただろうか。この道中からの景色は絶景なのだが、脚は痛いは喉は渇いたはで、あまり感動している余裕が無かった。
なんとか大笄山頂に着くと、やっと檜洞丸への道のりが現れた。さらに高い檜洞丸。助けて下さい。
大笄山頂のすぐ先に神ノ川へ下る分岐があり、12時59分、ここのベンチで休憩にした。煙草を吸って喉の渇きを促進したくはなかったが、この時の私の気を和らげる事が出来るのは、ずばり煙草だけである。
次のピークとなる熊笹ノ峰への登りはそれ程きつくはない。疲れ果てた私でも許せた程度だ。そこを越えればいよいよ檜洞丸へ。最後の急傾斜は尋常ではないが、この急傾斜が檜洞丸ならではの絶景を作ってくれているのだ。
まぁその絶景も、この時期の霞んだ空では台無しだ。秋晴れの澄んだ空で見た時と比べれば、疲れた肉体を癒す程ではない。
急傾斜を登りきってから100m。13時37分に檜洞丸山頂に到着した。しかし喉の渇きを癒すものもないので、10分ほど休憩して下山を開始した。
水場となるゴーラ沢出合までの所有時間は90分。疲れた脚で下りを急ぐ事も出来ず、ただただ耐えるしかない。意外と早い頃から遠くに川のせせらぎが聞こえ、これがまた拷問に近かった。
展望台にも一向に達する事が出来ず、14時34分、適当な場所で腰を落とした。展望台はここからすぐ下だったが、もはや眺望などどうでも良く、とにかく水を求めて先へ進んだ。展望台からゴーラ沢出合まで30分程。流石に川の音が大きくなってくるが、視界には入ってこない。視界に入ってきたとしても、遥か下。崖を飛び降りたいほど水が恋しい。
ゴーラ沢出合に到着したのは15時19分。約3時間ぶりに口にした水は、とても美味かった。脚を川に浸けて冷やし、顔を洗ってリフレッシュ。思わず20分近く休憩してしまった。
ゴーラ沢出合からは緩やかな下り坂が大半を占める。以前登った時は枯れていた林道出合の沢に水が流れていたのは意外だった。そのか細い水は一度地面へ染み込み、下の方から湧き出ている様は、これまた自然の強さを感じさせるものだった。
16時16分、西丹沢自然教室に到着。今にもバスが出発しそうだったので、それに先駆けバイクで発ち、道の駅”山北”で休憩。その規模からして想像してはいたが、道の駅なのに閑散としてしている。軽く何かを食べようと思ったが惹かれる物はなく、コーラを飲もうと決めていたが甘さを求めてココアを飲んだ。
9時間に渡る約17kmのトレッキング。そして水分不足。なんとも過酷な体験だった。日帰り丹沢主稜縦走を考えているが、最低でも一泊二日の計画を立てなければならないようだ。
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