2010年1月17日日曜日

下町散策

 2010年1月17日、6時にセットした目覚ましは無視して二度寝。7時台の電車に乗ろうとしていたのに、結局鴨宮を出発したのは9時48分だった。まだ日の短い時期だけに、この遅延は自業自得とはいえ痛い。
  東京駅から少し西へ歩けばお堀が見える。広大な江戸城址である。綺麗に整備された和田倉噴水公園で一服していると、新郎新婦が登場した。それを祝って撮影をする方々。私もカメラを首から下げているとはいえ、明らかに場違いである。
 逃げる様に立ち去り、桔梗門へ。しかし、一般の人は皇居参観の予約を事前にしていないと入る事が出来ない。大手門へと向かう中、皇居周りを走るジョガーが耐えなかった。これが休日の皇居周りなのだろうか。一度は走ってみたいと思う皇居周りだが、こんなに人が居るのなら遠慮したい。
  とにかく広い江戸城址。私は大手門から天守閣跡へと向かい、北桔梗門から出て竹橋駅へと向かってしまったので、敷地の半分も回っていないが、それでも広かった。そして何より、石垣が巨大だった。あれだけ巨大な石をどうやって積み、どうやって綺麗に整えたのか、私には分からない。
  11時6分、竹橋から東西線で日本橋へ、そこから浅草線に乗り換え浅草へ向かった。目的は雷門と浅草寺である。花やしきも寄りたかったが、入城料がかかるので止めた。
 以前訪れた時は早朝だったので閑散としていたが、休日の昼間に来ると、流石の混みようである。雷門からひたすら浅草寺を目指す。途中であげまんじゅうを2個買って、本日初の食事を摂った。宝蔵門をくぐると、そこにあるのは覆面を被った本堂。補修中というわけか。まぁ以前見ているので、出店でお好み焼きを食べて退散。
 もう人混みは嫌なので、東へ進み吾妻橋を目指した。目的はアサヒビールのウンコである。快晴の隅田川、そしてウンコ。これらに加え建設途中の東京スカイツリーが見れたのは嬉しかった。
  次に目指すのは押上駅なので、このまま歩いてしまう事にした。しかし、特に見どころも無いので本所吾妻橋から12時18分の浅草線に乗り込んだ。

 押上から京成線に乗り換え高砂へ。ここまで来ると、もはや都内とか関係ない単なる街である。そんな場所に降り立ったのは、柴又七福神の一つ寿老人の観蔵寺があるからである。
 柴又七福神の中で一つだけ離れている観蔵寺。その寺たるや、普通の小さな寺なので、この為だけに高砂へ来るのはどうかと思う。

 高砂から北総線で新柴又へ。恵比寿天の医王寺、大黒天の宝生院、そして福禄寿の万福寺。私の他にも七福神巡りをしている方々はチラホラ見えた。
  そうして次は毘沙門天の題経寺。かの柴又帝釈天である。流石にここは全てが違う。歴史的な味わいといい、参拝客というか観光客の量といい、その規模といい。七福神がどうでも良ければ、この帝釈天だけ来れば充分である。
 訪れれば満足の私は早々に立ち去り、柴又駅方面へと歩いてみた。下町の雰囲気を残しつつも、建物は改装されたのか綺麗である。とはいえ、ここも凄い人混み。途中で逸れて弁財天の真勝院へ行った。その後は線路沿いを北へ上がり、宝袋尊の良観寺へ。
 各寺の感想をまるで書いていないのは、私の興味があるのは寺そのものではなく訪れる事だからだ。
  柴又駅前は意外な空間だった。なんとも説明できないが、「柴又下りたら、まず喰えや」的な。そんな空間に見とれていて、なかなか気づかなかったのが寅さん像。観光客がこぞって写真を撮っているのに、全く気づいていなかった。まぁあれだけある寅さんシリーズを、一本たりとてマトモに観た事がない人間なので、仕方あるまい。

 14時2分の電車で柴又を発ち、高砂から上野方面へ向かい町屋を目指した。やはり寝坊が効いている。この調子では日没までに東京タワーに着ける自信がない。
 町屋から荒川線に乗り換えた。400円の一日フリーパスが欲しかったが、どうやら販売している場所は限られているらしい。それを入手するのも含め、荒川車庫前へと向かった。
 都内に残る路面電車"荒川線"。何処まで乗っても一回160円とリーズナブル。降車したい駅の前でブザーを鳴らす事もあり、感覚としてはバスに乗っている感じである。
  荒川車庫に着いたものの、特に豊富な種類の荒川線は見れなかった。とりあえず一日フリーパスを入手し、一つ手前の荒川遊園地前へと戻った。
 都内の遊園地とは思えぬほど寂しげな遊園地。とはいえ小田原城址公園よりはマシである。小さなお子様なら充分満足できるだろう。
 そんなローカルな土地で行われていたコスプレのイベント。もはやイベントと呼ぶのも痛々しい。客層が家族連れなだけに、レイヤーは完全に別の世界。園内の片隅でレイヤーがレイヤーの写真を撮り、お互いの傷を舐め合っているようだった。男一人でカメラを持って訪れた私は、これが目的だと思われたのだろうな。

 浅草、柴又と回ったので、これで巣鴨も訪れれば、老後に都内に来る必要は無さそうだ。しかし巣鴨の位置を調べてこなかったので、今回の計画からは外していた。
 ところが、この荒川線沿いに巣鴨の名があるではないか。正しくは巣鴨新田だが。折角なので目指す事にしたのだが、大事なのは"おばあちゃんの原宿"と呼ばれる巣鴨地蔵通商店街を訪れる事である。その為に下りるべきは庚申塚駅。私は一つ手前の新庚申塚で下車してしまったが。
  巣鴨地蔵通商店街は、庚申塚駅から巣鴨駅近辺まで伸びている長い商店街だ。特筆する程ではないのだが、ある服ある服が、その名に恥じない年配向けである。
 巣鴨駅に着いてしまっては困るので、途中で右折して大塚駅へと向かった。そこから荒川線に乗り、学習院下で下車。駅から南下したところにある高戸橋から、荒川線とサンシャイン60を纏めて撮って、高田馬場駅へと歩いていった。
  16時20分、高田馬場から山手線で新宿へ。南口のルミネ1の斜め対面。TASPOサービスセンターが目的地である。TASPO作成の手続きをし、吉牛で飯を食べ、サービスセンターへと戻れば、TASPOの完成である。申請してから15分、空いていた事もあり何とも早いサービスだ。
 この時16時50分。1分後が日没時間である。東京タワーから日の入を見るのは、どう考えたって不可能だ。

 都庁前から大江戸線に乗って赤羽橋へ。新宿ではなく都庁前から乗ったのは、単に私が無知だったからである。かなり余計に歩いてしまった。
 もはや完全に夜である。それだけに東京タワーは綺麗である。こんな時間でも、それなりに客はいた。とりあえず私の目的は、東京タワーよりも隣のメンソニックビルなので、まずはそちらに向かった。フリーメーソンの日本ロッジ。その存在を、この目で確かめたかったからだ。
  フリーメーソンのシンボルを確認だけして、東京タワーへ戻った。これだけ巨大な建築物をファインダーに収めるのは難しいものだが、魚眼レンズのお陰でクリア。折角ここまで来た事だし、やはり展望台に上る事にした。
 150m展望台までは意外とスンナリ行け、最初は混んでいた展望台も、見て歩いている内に空いてきた。皆、下を目指すというより250m展望台を目指すようである。
 それは時間の無駄かと思い、退散を決意。浜松町から新橋へ戻り、18時34分の東海道線で地元へ帰った。
 逃したのは東京タワーからの日没のみ。予想外の巣鴨が味わえた事だし、良い結果だったと思う。

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