2009年11月15日日曜日

明神ヶ岳から矢佐芝

 2009年11月15日、朝7時に起きると眼前には青空が広がっていた。出掛けるかどうか悩みつつ支度をし、結局8時には家を出た。自転車で小田原駅へ向かっていると、富士山が綺麗に見えてテンションが上がった。

 8時36分の大雄山線に乗り大雄山へ。そこから9時15分発の伊豆箱根バスに乗り換え、道了尊へと向かった。余談ではあるが、関本からは伊豆箱根バスと箱根登山バスが出ている。道了尊方面へ向かうなら伊豆箱根バス、地蔵堂方面へ向かうなら箱根登山バス、時刻表や運賃を調べる時の参考にして欲しい。
 大雄山最乗寺は紅葉客で賑わっていた。それに紛れて私も写真撮影。日差しの当たり具合や構図に納得いかず、紅葉撮影の難しさを思い知った。
  9時55分に最乗寺敷地内から明神ヶ岳登山道へと入った。一度は登った道なので、どんなものかは覚えている。林道を2本越えれば、明神ヶ岳見晴小屋に到着。ここまでの所要時間は約30分。

  ここでオニギリを1つ食べ、煙草を一服。見晴小屋からの眺めは良く、他の登山客は感激していたが、この登山道の魅力はここから先にある。

 見晴小屋から少し登ると、ススキに囲まれた場所に出る。ここからの景色はさらに良いが、それでもまだまだである。神明水で顔を洗い、少し急斜面を登って行く。この登山道の魅力はここである。登る程に視界の開ける景色。最高で左は新松田から右は相模湾まで見える。
  これが終わると普通の山道。笹に囲まれた道へと出て、いよいよ山頂かと思っていたが、再び普通の山道へと入った。どうやらこの辺は退屈だっただけに、記憶から飛んでいたらしい。しばらく歩いて頭上が開けたら、久々に眺めが良くなる。そして最後の急勾配。目の前には若い女性が2人歩いている。女の尻を追うかの様に力を振り絞り、11時33分に明神ヶ岳山頂に到着。

  空気は澄んでおり、富士山がハッキリ見えた。箱根の山々も良い感じだ。しかし、とにもかくにも風が強い。強風と言うより暴風である。とりあえず残りのオニギリ2個は食べたものの、とても煙草を吸える状況ではないので、早々に下山を開始した。

 しばし疑問に思うのが、私はデジイチを持ち歩いている割には「写真を撮って下さい」と頼まれない。そんなに人を寄せ付けないオーラを発しているのだろうか。
  当初の予定では宮城野に下りてバスなり箱根登山鉄道なりで帰る予定だったが、そういえば塚原方面へ下りられたのである。案内板には「塚原駅まで2時間50分」とあり、こんなとこ下りる価値なしと思っていたが、折角なので矢佐芝方面へ下りてみた。ちなみに、"矢佐芝"というのが何を指しているのかは知らない。
 延々と木に囲まれた道。景観なぞ臨めたものではない。こんなところを利用する人がいるのだろうかと思ったが、その割に道は踏みならされていて、荒れ果ててもいない。
  12時25分頃、林道へと出た。登りで言うと明神ヶ岳見晴小屋直前の林道だろうか。少し下ると見晴台があり、決して悪くはない景色なのだが、本日これまでに見てきた景色と比べるとどうって事ない。
 そこからさらに下りていき、12時55分に再び林道に出た。ここは水場となっていたので、顔を洗った。ただ、この水が何処に辿りつくのか見当がつかない。 林道沿いに下りて行くと、右手に矢佐芝ダムが見えた。いつも遠くから見ていたこの山に、ダムがある事など想像もしていなかった。左手には何故か二宮金次郎像。どうやら金次郎はこの矢佐芝まで芝刈りに来ていたそうな。像の近くには観光用の看板(?)があり、誰も見ていない事だし穴から顔を出して撮影しといた。
  道を下って行くと、徐々に民家が見えてきた。どうやらこの集落が"矢佐芝"というらしい。同級生でもいない限り、こんな土地の存在は分からないだろう。

 特に見どころのない矢佐芝を抜けると、グリーンヒルに突入。地元の不動産情報を見てると良く目にする地名だったが、幼い事に父に連れられカブトムシを捕りに来たっきりの場所である。

 そのグリーンヒル、やたらと立派な家が建ち並んでいる。地元の庶民からすれば不便な場所だが、金持ちにとっては良い金の落とし場所なのだろう。このグリーンヒルで気になったのが、中古車の価格。高級車がやたらと安く、とあるコンパクトカーが3.9万円(外装は綺麗)が売っていた時、軽い気持ちで買ってしまいそうになった。当然と言えば当然だが、信用度は低いが。

 そんなこんなで14時過ぎに塚原駅に到着。と思ったら踏切が閉まった。もしや小田原方面ではと思ったら、14時9分の小田原行きで、無理して乗れるわけでもないので諦めた。12分後には電車が来るので、次の岩原駅まで歩いた。塚原-岩原間は、下手をすればバスの停留所よりも短い間隔である。

 地元の意外な一面が見れて、今回の下山コースはなかなかオツなものだった。

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