最初に言わせて頂くと、私は歴史に疎い。世界史どころか日本史も疎い。学校で教わった歴史は時代や場所が散漫としていて、最も興味の持てない教科だった。
生まれも育ちも小田原市なくせに北条五代の「五代」が何を意味しているかも知らなかったほどの無知である。そんな私でも齢三十五の頃から旅行が趣味になった事で、ようやく歴史に興味が持てたのだ。
それでも長きに渡るブランクを埋めるのは容易な事ではない。そんな私の無知っぷりを、齢四十七にして改めて思い知った。
本日、どこかで空撮でもしようと早朝から原付で出かけた。帰り際に立ち寄った石垣山一夜城。小田原城天守閣から一夜城を眺めると北条家の絶望感が良く分かるので、逆に秀吉の気分を味わってみようと思ったわけだ。
一夜城跡には小田原城征伐時の状況が書いてあり、それを見て私は絶望した。あまりの手遅れっぷりに絶望した。
一時は関東一円を支配下に置いていた北条家。それはもう大層広い。この関東平野をグイグイ攻め込まれたとしても、最後に待っているのは天然の要塞・足柄平野である。
小田原城と言えば総構えが有名だが、それ以前に山と海に囲まれた天然の要塞は簡単に打ち破れるものではあるまい。
ところがどっこい、
この攻め込まれっぷり!
酒匂川まで越えられている!
小田原市および足柄平野という地域感覚で育ってきた私にとっては、絶望しか感じない包囲網である。むしろ、ここまで耐えた北条家を尊敬する。単に逃げ場を奪われただけかもしれないが。
まさに盛者必衰を描いた北条家の歴史。戦ものとしては盛り上がりに欠けるのかもしれないが、政治ものとしてドラマが無いとは思えない。NHK大河ドラマを一度も見た事が無い私でも、後北条家が主役になったら流石に観てしまうだろう。
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