2010年12月25日土曜日

クリスマスは南山へ逃避

 2010年12月25日、快晴の冬空。ノンビリと8時過ぎに出発し、新松田8時41分発の小田急線に乗車。本厚木から乗る神奈中バスの時刻は9時50分なので、本厚木で40分以上待つ事になってしまったが、これは結果的に悪くなかった。満員となった宮ヶ瀬行きのバス。乗車時間は実質1時間程かかったので、座れなかったら後に差し支えただろう。
  10時38分、水の郷に着き一服して出発。目指すは宮ヶ瀬湖北西部に位置する鳥居原。宮ヶ瀬湖畔の主要エリアとなる宮ヶ瀬・鳥居原・ダムサイト。宮ヶ瀬以外に訪れた事がないので、少し寄り道する事にした。あるのは景色の綺麗な展望台、平凡な広場、鳥居原ふれあいの館。なんとも特色のない場所だが、花の咲く季節にはまた違うかもしれない。
 ここから道路沿いに東へ歩くと、左手に道標が現れるので、そこが登山口入口となる。権現平まで2.0km、ダムサイトにあるあいかわ公園まで5.2km。
  11時21分に登山開始。たかが2kmと思いきや、急な階段が体力を奪っていく。途中で鉄塔があり、都内まで見える絶景。鉄塔から権現平まで0.8km。緩やかな道が続き、最後に一度だけ階段。ここを登りきって間もなくトイレ(冬季使用中止)が現れ、そこを過ぎれば権現平(南山園地)である。

  11時54分着。オニギリを1つ頬張り一服。犬連れのハイカーがいたので、少し見させてもらった。犬連れ登山に惹かれつつ、展望台へ。ここからの景色は鉄塔よりも絶景。本日のコースで最高のポイントである。

  12時6分、権現平を出発。ここから南山山頂までの距離は1.0km。山頂直前で少し階段がある程度なので、12時20分には到着した。権現平に比べて狭い山頂だが、景色は素晴らしい。
  団体客がいてノンビリ出来なかったので、12時26分には出発。ここからは急な下り階段が続く。時にはクサリ場もあり、登りには使いたくないコースだ。南山を縦走する際は、東側から出発するのではなく、私の様に西側から出発した方が良いだろう。
 景観の良い鉄塔を過ぎた先、ベンチのある分岐で、北側駐車場/服部牧場方面へ。ダムサイト方面へ行くならこのコースである。
 12時52分には道路に出た。山道だけなら1時間半。手頃な距離で、道標が多々あり、良い間隔でベンチも設置してある。そして景色も良いと来た。なんとも素晴らしいハイキングコースである。
  服部牧場とやらをチラッと見て、遊覧船に乗るためダムサイトへ。時間に若干の余裕があったので、あいかわ公園に寄ってみた。面白そうなアスレチック、立派な橋、広々とした芝生、様々な乗り物。宮ヶ瀬とはまた違った魅力の溢れるダムサイト。ダムの上を歩く事もできるので、投身自殺や死体遺棄などにも便利な場所だ。

  ダムを渡った先、もしくはインクラインで登った先に遊覧船乗り場がある。券売機で乗車券を買い、13時35分発に乗車。10分程で宮ヶ瀬に着く。宮ヶ瀬からの神奈中バスは毎時50分に出ているので、1時間ほど待ち時間がある。

 まずは前から渡りたかった水の郷大吊り橋。長さ315mの橋には多数の電飾が付けられており、ライトアップしたら光のトンネルと化すのだろう。今日という日に単身でそんなところを潜ったら、血の涙を流して発狂するかもしれないので、早いところ帰りたいものだ。
残ったオニギリと共に、水の郷で購入したもつ煮を食べた。以前も食べたのだが、ここのもつ煮は一杯300円で量も悪くなく、味も良いのでお薦めだ。出店は完全に開ききっていなかったので断念。限定のラーメンバーガーが売り切れていたので、お汁粉を食べた。

 14時50分のバスで宮ヶ瀬を撤収。やはり帰りも1時間近くかかった。出発も遅く、帰りも早い。見所も多いので、実に良いコースだった。
 ちなみに、車やバイクで行く場合は、鳥井原に停めて遊覧船で帰ってくるのが良いと感じた。宮ヶ瀬に立ち寄りたいなら、私同様に宮ヶ瀬を拠点にすると良いだろう。宮ヶ瀬湖を一周する無料シャトルバスが出ているので、これを利用するのも良いと思う。

2010年12月19日日曜日

富士マラソンフェスタ2010

 今年最後のマラソンイベントは、富士スピードウェイを走る富士マラソンフェスタです。去年に引き続きサーキット2周でエントリー。
 朝は曇っていたもののレースが始まる頃には晴れてきて、風も少なくマラソン日和でした。

 出発が朝早かったので、現地に着いてからオニギリ、サンドイッチ、そして100円のお汁粉を食べました。去年もあったけど、白玉2個入りで100円。これを一杯食わずして、富士SWを立ち去れません。
 先月の丹沢湖から3週間、全く走っていなかったので、自分にしてはキチンとアップ。少し食べ過ぎてしまったか、胃もたれの気配を感じました。
 2周は11時10分にスタート。最初のコーナーを曲がった後は重力に任せて下り。平坦な道を走っているところで、本日の「運命の後ろ姿」を発見。まぁなんですか、後ろ姿が素敵で、自分と走るペースが近い女性のことです。彼女をストークし、後半で追い抜いて陵辱した気分になるという、妄想・変態・自己満足な行為が、私のヤル気を起こさせるのです。1週目の登り坂で追い越したものの、その後で抜かれひたすら追走。そうこうしてたら2人目の運命を発見しました。どちらも2週目の登りで置き去り。一番大事なのは自分のタイム。自慰行為でもしなければ、マラソンなんてやってられません。
最後の直線でペースを上げたものの、ゴールまでは維持できませんでした。結果は48分36秒。昨年より42秒縮みました。後半で少し胃がもたれてきたけど、良くやったよ。やっぱ走る前に食べたら駄目ですね。

 次は来月の湘南国際マラソン。今度はちゃんと走り込んでおきたいけれど、仕事が忙しくて帰りが遅いんだよね。いや、ホント。

2010年12月11日土曜日

相模湖と宮ヶ瀬湖の夜

 本日は相模湖方面へイルミネーションを観に行ってきました。こういうのは好きなあの娘とアッチッチな感じで行くものでしょうが、それを待ってたらキリが無いので、「写真を撮る」という名目で単身行動。
 相模湖方面へは何度も行ってますが、久々の運転&夜間ということで、ナビに頼ることにしました。したら馬鹿野郎、遠回りだわ混んでるわ。相模湖へ行くなら厚木を通らず伊勢原北上だろ。しかも津久井湖の辺りで事故渋滞。お陰で目的地に着いたのが20時半。
  さがみ湖イルミリオンは21時30分まで営業しています。それはそれは大層な混み具合でした。しかし、それだけの華やかさは持っております。さすが富士急グループ。
 なにぶん時間がないので、ザッと歩いてパシャパシャ撮った感じ。構図とか考えている暇がありませんでした。
 ちなみに入場料は500円/人。駐車場代が500円/台です。
  事故渋滞が続いてそうだったので、林道を抜けて宮ヶ瀬湖へ。こちらは23時までなのですが、消灯1時間前だというのに、やはり大層な混み様。

  全体像を楽しむイルミリオンに対し、宮ヶ瀬湖は小物と特大のモミの木で魅了します。写真を撮るなら宮ヶ瀬湖の方が的を絞り易いかも。

 こちらは駐車場代700円/台のみ。入場料はかかりません。ホント頑張ってますよね、この村は。
 さがみ湖と宮ヶ瀬湖、どちらも異性と来たいですね。分かってたけど実感しましたよ。まぁこの2箇所に来たという履歴が欲しかったので、目的は遂げられて満足です。次は1人では行きません。もちろん同性のみでも。

2010年11月28日日曜日

第32回丹沢湖マラソン

 去年とは打って変わって天気に恵まれた丹沢湖マラソン。バイク用の装備も去年よりシッカリしているので、寒さに悩まされる事はありませんでした。

 朝8時に家を出て、R255からR246に入ると酷い渋滞。これが丹沢湖マラソンの影響かと疑いましたが、本当に丹沢湖マラソンの影響でした。このまま谷峨まで渋滞です。これだけ多くの人というか車が、バスに集約されればどんなにスムースに流れる事か。「便利」を「不便」に変えてしまう人間とは、実に愚かなもの也。そんな愚者共をあざけ笑いながら追い越していくのが、バイカーの楽しみです。
  駐車場に着いたのが9時20分。9時30分の受付終了にギリギリ間に合いましたが、意外と皆さんノンビリしたものです。良くない事ですね。規模が大きくなればなる程、治安が乱れていくものです。

 10時10分まではiPhoneで暇つぶし。そしてアップの開始。50分を切る為には準備を怠るわけにいきません。鼻水も多少は良くなったので、後は走るのみ。
 10kmのスタート地点へ民族移動。程よい風が出てきて、スタート地点に落ち葉が舞います。秋の終わりを告げる丹沢の自然が、私たちに素敵な演出を与えてくれました。
 テンションが上がったところでスタート。軽快な走りで追い抜かし、「遅い奴はあまり前に並ぶなよ」と思ってましたが、そんな私も3kmで失速。スイマセン、次回はもう少し後ろに並びます。
 4km地点で脱帽、7km地点で絶望、残り1.5km辺りで加速、そしてバテました。それでもゴール寸前でダッシュをかけられるのは、私のイヤラシいところですかね。
 タイムは53分15秒。昨年は55分29秒。風邪っぴきの割にタイムが縮まったのは、1年に渡る些細な努力と、昨日教わった基本を守ったお陰かな。
  走り終わってDAKARAを飲んで、バナナを食べて、上着を羽織り、丹沢湖マラソンの楽しみ「しし汁」を食べました。続いて「お汁粉」も食べて、お腹は満足。しかし「おはぎ」の魅力に負けて食べたら、後々胃がもたれました。
  今日は行きがけに富士山が見えたので、帰りは小山町から足柄峠を越えるルートを使いました。運転中にシャックリが出始め、もう大変。誓いの丘で少し寝転がったら止まりました。風が強くて寒かったから、フルフェイスしたまま寝転がっていたので、大層怪しかった事でしょう。そんな私にすら寄り着いてきた小さなお子様。なんとも可愛いものですが、こんな怪しいオジサンに寄ってきたらいけません。
丹沢湖マラソン、また来年も参加したい大会です。

2010年11月27日土曜日

ジョグとカッパとガンダムと

 去年の4月にジョギングを始め、徐々に距離を伸ばして11月から8大会に参加。シーズンが終わった頃には梅雨で、私のブームも一段落。
 今年度のテーマは「そこそこ」なのですが、正しいフォームを身につけようと、ランニング教室に参加してきました。ジョギングってただ走るだけだから、完全に我流なのです。
  場所は新宿御苑。講師は元五輪選手の宮原美佐子さん。教わってみると、まぁ目からウロコですね。覚えている限りでは下記の通りかな。
1.靴ひもは緩めにし、足に遊びを作る。
2.靴は足より大きめ(1.5cmぐらい?)に。
3.手は軽くコブシを握り、親指は外。
4.手はヘソの高さ。
5.腕は振るのではなく引く。
6.息は吸うのではなく吐く。
7.脇腹が痛くなったら、捻って伸ばす。
8.靴下はウォーキング/ジョギング用を履く。
 詳細は省きますが、こんな感じ。実にタメになりました。これを頼りに、明日の大会に挑みたいと思います。

 始まりが9時だったので、6時半に家を出て、湘南新宿ライナーに乗りました。新宿まで一本って、とても便利です。余裕があるかと思いきや、東南口に出るべきを西口に出てしまい、一服する間もなくギリギリでした。講習の最後には皆で5kmのRun。大会前日には丁度良いアップでしょう。
 Tシャツやら写真付きの参加証やら、イロイロ貰えて交通費の元は取れた感じです。
  12時に解散し、新宿御苑を軽く散策。都会に残された自然。そのギャップが素敵だけれど、やっぱ住む場所はないよな。
  新宿から秋葉原へ向かい、駅前のガンダムカフェへ。その名の通りガンダムなカフェです。メニューもガンダム的で、ホワイトソースのかかったハンバーグ「アムロ・レイのパイロットランチ」を食べました。お値段890円で、空腹感は全く満たされません。一度来たら自発的に行くことは無いでしょう。
 「ガンプラ焼き(190円〜220円)」の方がまだマシだけど、中身少ないな、これも。

 特に店に入ることなく、中央通りを眺めながら歩いて末広町へ。銀座線で田原町に出て、まずはJPC(ジャパン・パーカッション・センター)です。とにかく打楽器全般が置いてあるので楽しい店です。
  そしてそのまま合羽橋を散策。食品サンプルが売っているというので来てみました。いやぁ、ここも楽しい場所ですね。ここを歩いているだけで、自分の店が出来てしまう感じ。

 アメ横を歩きたかったので、御徒町まで徒歩。5km走った後なのに歩き過ぎかな。確かに疲れたけど。パチンコ屋のキャンギャルを撮影しているオッサンがいて、キモイ反面うらやましかったりして。


 16時半には地元に帰ってきて、国府津駅前のマジョリカで早めの夕飯。ガンダムカフェと違い、こちらの店は文句なし。あまり使う機会はないのですが、好きな店の一つです。

 明日は丹沢湖マラソン。鼻水は止まらないし、ほんのり頭痛がするけど、平気なのかな、俺。

2010年11月22日月曜日

二泊三日の京都旅行 その3

 2010年11月22日、6時前に起きて支度を開始。外に出ると雨がパラついていた。ホテルを拠点に行動しようと思っていたが、予定を変更。早々にチェックアウトし、四条河原町から京都駅前へ5番線のバスで移動。荷物をコインロッカーに入れて、時刻は7時。明るくなってきたところで、観光開始である。
  京都駅前から206番線で五条坂へ。未だ静かな茶わん坂を登って清水寺に到着。紅葉に彩られた景色は雄大で美しく、見ていて飽きが来なかった。

三年坂を下った後、吸い込まれる様に二年坂へ進んでしまったので、八坂の塔を観に少し戻った。石塀小路へ行き忘れたのが悔やまれるところだ。


  安井金比羅宮から建仁寺へ、花見小路通を北上して三条京阪駅へ。未だ朝食を摂っていなかったので腹が空き、缶の汁粉を買って補給。

  三条京阪から東西線で二条城前へ。城と言っても天守があるわけではないので、足跡を残す目的だけで言ったのだが、その凄さに脱帽。二の丸にせよ本丸にせよ、御殿といい庭園といい、和式美の極みを感じた。



  二条城の南にある神泉苑に立ち寄り、猪熊通を歩いて四条大宮を目指した。縦走を断念した猪熊通だが、断念して正解だった。特に面白いもん無いわ。しかも四条大宮に着いたらバスを気にするあまり、壬生方面へ行くのを失念した。
  11時4分、71番線で東寺東門前へ。建物内部は興味が無いので、無料エリアを散策。五重塔、金堂、御影堂、いずれも良い撮影スポットが無いので、無料エリアで充分だった。

 今度は九条通から猪熊通を北上して西本願寺へ。興正寺といい西本願寺といい、見所は少ないが御堂の大きさだけで満足である。東本願寺も合わせ、拝観無料というのが嬉しいところ。
 東へ歩いて東本願寺を目指すが、西側からは入れず東側の御影堂門へ。こちらも御堂を見て満足。
渉成園を見るには足が疲れたので、12時25分を以て観光は終了。京都駅へ向かい、新幹線の切符を16時29分から14時29分に替えて貰った。

 Alpenroseで軽く昼食。そして存在感を感じる京都ヨドバシで暇つぶし。何が見たいわけでもないが、Appleコーナーへ行けば自然と時間は潰れる。そして物欲との葛藤が始まる。とても危険な過ごし方ではあるが、この旅行で一番幸せな一時だった。

 京都駅周辺で喫煙所を探すも見つからず、新幹線のホームで一服。JRのホームは喫煙所が無いイメージなので、新幹線ホームにある事を忘れてしまいがちだ。失敗だ。

 14時29分の新幹線は16時34分に小田原へ到着。16時37分を逃すと各停は20分以上の待ちとなる為、早足で移動。雨が降っていたので鴨宮からはバス。上手く乗り継げたので、17時には自宅に着いた。

 今回の旅の目的の一つに、「猪熊」の訂正印(小判型6x4mm)を探す事があった。100円ショップを何件か回ったが、そもそも訂正印の置いてった店は一軒。「猪熊通のある京都なら」と思ったが、普通のラインナップだった。地域の問題ではなく、メーカー側の都合なのだろう。
 お陰で諦めがついたので、今度注文するとしよう。

2010年11月21日日曜日

二泊三日の京都旅行 その2

 2010年11月21日、7時前から行動を開始して清水寺へ行こうと思っていたが、二度寝したので中止。朝シャンして朝マック食べて、8時20分にはホテルを出た。まだ静かな錦市場を通りコープイン京都へ向かったものの、予定より早く着いてしまった。しかし、ここの喫煙所がとても快適だったので問題なし。
  問題なのはレンタルサイクルで、9時に受付を開始するも1人の係員に対し客は7,8人。書類手続きをして自転車を渡してとやっていたせいで、出発できたのは9時20分。予約者の書類手続きを簡略するなり、受付開始を早めるなり、とにかく20分も奪われた事に腹が立った。
  すぐ近くの本能寺に寄ってから河原町通を上って下鴨神社へ。距離はあれども流石チャリ。9時41分には到着した。黄色に染まった銀杏の葉が、鳥居の赤と共に美しく彩っている。糺ノ森(ただすのもり)は何処かで見た様な感じの森。ドラマか写真か絵画か、落葉が似合う森と言えば良いだろうか。
  半木神社へ行こうとしたものの、植物園の中だと知って断念。大田神社、双葉姫稲荷神社と小さい神社を2つ見てから上賀茂神社へ。広々とした敷地、下鴨神社と並ぶ雰囲気の良さ、出だしから良い場所を回り過ぎているかと思ったが、京都の極上は未だ先であると知ったのは後の事。
  御薗橋渡った先の交差点で「猪熊通り」の看板を発見した。今回の旅の目的は、私の名字に因んだこの通りを縦走する事だったが、まさかこんな場所からスタートしていたとは。
 ここで縦走を始めれば、今日明日の予定が大幅に狂うだろう。金閣寺へ行きがてら少し南へ走ってみたが、単なる住宅街だったので、どうでも良くなり計画取消。金閣寺へ行く事の方が大事である。
  水面に写る金色の寺。しかし周りは人だらけ。気持ちは分かるが、気持ちが悪い。

  鏡容池の素敵な龍安寺。二王門と五重塔に圧巻される仁和寺。色彩で攻める神社に対し、規模や造りから金と権力の偉大さを見せつける寺院。仏教の教えは素晴らしいが、組織自体は卑しいものである。

  平野神社と北野天満宮に寄った後、ここから一気に県道101号を横断して銀閣寺を目指した。

  京都大付近の混雑っぷりを不快に感じながら通り過ぎると、その先に廃墟らしき建物が見えた。それは京都華僑総会の光華寮。侵入がバレたら罰金3万円取られるそうだし、なにせ相手は華僑だし、そもそも私に不法侵入する度胸はないので、外観だけ撮って退散。良い物件に出会えた。

  白川通今出川の信号手前でランチ550円という破格の店を発見したので、ここで昼食。この時14時4分。


 「南国サンサン食堂」というからには食堂か。店内の雰囲気はBARっぽくもあるのだが。唐揚げorサバ煮込みのランチが550円。オカズ2種セットの「よくばり定食」だと750円。学生向きなのだろうか、とにかく素晴らしい店だ。

 銀閣寺下まで着いたので、自転車を路肩に停めて寺を目指すも、なんと20分待ちの行列。それは嫌なので銀閣寺は断念し、銀閣寺しゅー(カスタード)を買って退散した。金閣寺と違い銀色なわけではないので、そこまでして見る寺ではないだろう。
  文学の道は大混雑してたので、鹿ヶ谷通りを南下。道を間違えて熊野若王子神社へ。この付近の哲学の道を歩いたら、紅葉が素晴らしく綺麗だった。それ以上に気になったのが、喫茶・若王子の看板。如何にも廃墟な感じだが、後で調べたらやはり廃墟だった。そんな建物を守るかの様に存在する多数の猫たち。紅葉よりも猫に魅了される人達もチラホラ。それはそれは愛らしい世界だった。

 本来の目的地は禅林寺だったのだが、ここは駐輪場が分からず断念。先の事を考えると時間が足らなそうだったので、金戒光明寺へと急いだ。仁和寺の二王門はド迫力だったが、ここの山門も凄い。後で見る知恩院の三門といい、これが京都の標準か。
  仏教に圧され気味だが、平安神宮が神道の力を見せつけてくれた。その広さ、そして美しさ、ここが日本かと目を疑ってしまった。京都へ行ったら平安神宮、そのくらい神々しく華々しい場所だった。

 南下して円山公園へ。八坂神社へ寄った後、将軍塚道を探して園内を歩いて回った。円山公園を奥から抜けて、カフェ吉水の辺りでようやく道を発見。ここから東山山頂まで山道を10〜15分ほど歩く。山頂に着いたら将軍塚大日堂を見て、東山山頂公園の展望台へ。ここから夕焼けの京都を一望しようとしたのだが、西の空は雲がかかっていたので期待は出来ない。
  5分ほど待って下山開始。機を逃すと真っ暗な山道を下りる事になるからだ。その割に4組くらい登りの人達とすれ違ったが、あの人達は明るい内に帰ったのだろうか。
 下山していると真っ赤な木漏れ日が目に写った。雲の隙間に現れた太陽が深紅に燃えているのである。かといって京都の街まで焼けていまいと祈って下山続行。狙って夕焼けを見るのは難しいものである。

 17時前には円山公園に到着し、知恩院のライトアップを見ようとチケット購入の行列に並んだ。事前購入者は17時から入場可能。当日購入者は17時半から購入して入場となる。まぁ空の暗さと開場してからの手際の良さからすれば、当日購入でも問題無い。
 夜の紅葉は美しく、夜の境内も美しい。何より東山から上った月が美しい。青蓮院や清水寺等、場所によって趣向が違うらしので、いつか他のライトアップも見たいものだ。
  18時から中国琵琶のライブ。19時までに自転車を返さなければならないので15分ほど見て退散。哀愁漂う大陸のメロディ。実に良かった。

 19時40分にコープイン京都に到着。
 夕食は錦市場で摂ろうと思ったが、主食系は閉まっていたので寺町京極で。行列の出来ていた「かつくら」の横で閑散としていた「Mr.YoungMen」に心奪われた。お好み焼きという選択はどうかと思ったが、この店に入れる事を光栄に思おう。
 お好み焼きを頼んで待っていると、客が続々と入ってきて、私が出る頃には2組が待っていた。逆に「かつくら」が落ち着いちゃった感じ。ボリュームたっぷり、味も良し。お好み焼き以外の選択肢もある「Mr.YoungMen」。京都に旅行で来てここを選ぶのはどうかと思うが、変に魅力のある店だった。
 宿泊先の「9h」はすぐ近く。22時ごろ煙草を吸いに外へ出たら、ほんの少しだけ雨がパラついていた。翌日の予報は「曇りのち雨」。この天気次第では予定を変更せねばなるまい。

2010年11月20日土曜日

二泊三日の京都旅行 その1

 2010年11月19日、なかなか片付かぬ仕事を終えて急いで家に帰った割には、頭を刈り風呂に入って旅行の支度と意外と余裕があった。とはいえ晩飯はカップヌードルを食べただけだが。

 22時20分頃に家を出て、電車で小田原へ。23時25分発の南海バスで京都へと旅立った。小田原駅東口から京都駅八条口まで6時間かかるとはいえ、片道7,300円は安い。
 予約が早かったせいか私の席は先頭だったので、景色が見えると喜んでいたらカーテンを閉められた。寝るのが主なんだから当然か。
 小田原組からすれば早すぎるが、鮎沢PAでの休憩が最後となる。確か10分休憩だったろうか。念の為トイレに行っておいた。
 後は寝て待つのみ。なのだが、姿勢良く寝過ぎたのか何なのか、途中で目覚めたら首周りに激痛が走った。超固まっている。とはいえ寝る意外に無いので、首を解しながら良い姿勢を探して、何とか眠りに就いた。
 初めての高速バス。枕は必需品だと感じた。 バスは遅れる事なく5時15分に京都駅に到着した。コインロッカーへ荷物を入れて、いざ宇治へ。と思ったがJRの改札が分からない。見つけた改札は6時OPENとの事だったので待とうと思ったが、あらゆる店が閉まっている。コンビニすら閉まっている。まぁ24時間という制度は好きではないので、京都という都市が夜寝ている事を批難はできない。それはそれとして、私の行き場が無かったのも事実である。
 ようやく見つけたのが南北を繋ぐ連絡通路の改札。しかし5時31分の電車には間に合わず、次の6時1分まで待ちぼうけ。
 無事に6時1分に乗ったものの、宇治に着いたらやはり...。
  まだ薄暗い宇治に着いたのが6時25分。実に静かなものだ。目指す平等院は8時半開館と知ってはいたものの、私は外見だけ見れば満足な人間なので、常時開放エリアで事が済むのではないかと向かってみた。しかし残念、常時開放エリアなど皆無に等しく、残りの時間を如何に過ごしたものやら。
 道中にサイゼリヤがあったが11時OPEN。モーニングセットをやっている喫茶YABEは土曜休業。他に開いてる店などなく、駅前に戻ってコンビニで過ごすしかないわけだ。
 これなら朝の早い清水寺か、拝観自由な伏見稲荷大社から行っておくべきだった。
  8時半前には平等院で待機。阿字池に移る境内が素晴らしすぎる。宇治に来た目的は、これと宇治橋&紫式部像を見る事だけ。なので9時9分には京阪線で宇治を去った。

 桃山南口駅で下車して、明治天皇と昭憲皇太后の御墓がある伏見桃山陵へ。大きな古墳があるのだが全く近づけないので、来ただけで満足。そのまま歩いて伏見桃山城へ。
  中は解放されていない城だが、朱を纏った天守は実に京都らしく、それだけで満足。建造物は立派だが周りが全然手入れされてなくってね、その微妙な廃墟臭さも好きな物件。

 丹波橋から伏見稲荷へ。あの連続する鳥居を撮りたいと思い続け、ようやくその日が訪れた。でも伏見稲荷大社で一番良かったのは黒猫の親子だったりする現実。猫は反則だわな。特に子猫。
  とはいえ、千本鳥居は圧巻の一言。その後も鳥居を求めて山頂まで歩いた。四ツ辻からの巡回コースだが、私が時計回りで歩いた限りでは、半時計回りの方が写真を撮るには良いと感じた。ちなみに私は一周22分。見る事はどうでも良く、一周する事の方が大事だった。
  四ツ辻でぜんざいを食べて休憩し、荒神峯から京都一周トレイルコースに沿って泉涌寺まで徒歩。冒険してしまったと思ったが、20分もあれば着いてしまう距離だった。
 その後は東福寺に向かいがてら霊雲院の庭園観賞。そして紅葉の綺麗な東福寺。いや凄い。通天橋からの景色は御見事。それだけに観光客も多すぎ。胸くそ悪くなるほど多かったので、紅葉をノンビリ撮るでもなく、電車で京都に戻った。
  これでも未だ13時台だったので、予定を変えて嵐山へ行く事にした。何がそんなに魅力か知らぬが、とにかく混雑している嵐山。

  渡月橋は渡らずとも川沿いを歩きながら観賞。天龍寺の庭園を観賞して、そのまま竹林へ。静かであって欲しい竹林も、この時期では人・ひと・ヒト。自分もその一人ではあるが、まじウザイ。清涼寺は敷地内に軽く足を踏み入れた程度で、目的である大覚寺へ。お腹は空いたわ、足は痛いわ。そんな私を迎えた大沢池は良かったが、大沢池を取り巻く庭の手入れは物足りない。寺にしても御堂に面と向かえないのも宜しくない。寺と言えば金に物を言わせた建築物で威厳を感じさせてくれないと。

  大沢池越しに心経宝塔を撮ろうと訪れた大覚寺だが、スッカリ忘れていた。
ここで団子かぜんざいを食べようと思ったが、他の客のを見ているとボッタクリ感満載だったのでヤメた。
 全く楽しんでいないようであるが、それだけ疲れていたという事で。

 流石にもう歩きたくないので15時53分のバスで京都駅まで行ってしまおうと思ったが、渋滞で90分以上はかかるとの事。なので嵯峨嵐山からは電車。運転手が案内したにも関わらず、この選択をする乗客が少なかったのは意外だった。気持ちは分からなくもないが、利口ではないだろう。
 電車も負けじと混んでいたので、嵐山カレーでも食べて一本遅らせる事にした。しかしカレーは品切れ、カルビライスのみ。電車も全く空いてはいなかった。あ、カルビライスは食べました。600円と安くて美味しかったけど、量が物足りなかった。吉牛で並を食べた気分。次回があれば、今度こそカレーで。

 16時42分に京都駅に着き、荷物を取って地下鉄で四条へ。四条駅から歩いて、今回の宿泊先「9h」へ向かった。要はカプセルホテルである。近代的な雰囲気で必要最低限に留めた宿泊施設。荷物は全て専用のロッカーへ。寝室というかカプセルは寝るだけ。1カプセルに1コンセントはあるようなので、最低限の充電は出来る。
 不便な点を上げるなら、階層のロッカーとカプセルを行き来する手間。1階ロビーで無線LANは使用できるが、座ってPCを使う場合はコンセント不足に悩む。立って使う分には各箇所にあるのだが、疲れているので座りたい。この設計は嬉しくない。

 19時頃、夕飯&散策を目的に外出。寺町京極を三条まで上り、新京極を歩いて南下。私は修学旅行中の中学生か。
 ともあれ流石の賑わい。買い物をする訳でもなし。ここで急いで夕飯を摂るわけでもなし。ホント散策しただけ。
 四条大橋を渡って祇園へ。ここは少しだけ北上して白川南通りを歩いて戻ってきただけ。結局9h近くの店に入った。
何と言うか、分類するならスナックか。外見はそうでないものの、作り的にはスナックだ。ビールとつまみと聞き手が居れば良い、って人には悪くないかもしれないが、私の様に酒は不要・食べ物重視の人間には適していなかった。とはいえ店に入ってしまったので、生を飲んで食事を摂って退散。希望と一致していなかっただけで、悪い店ではない事を念押ししておこう。

 後はシャワーを浴びて寝るのみ。ここで気をつけたいのが、アメニティは全てシャワールームの外にあるので、一緒に持ち込まなければならない。シャワールームから浴場に行く事が可能で、まぁ5人以上になると不快な程度の大きさだ。
 アメニティを忘れた私は、シャワーを浴びて入浴する事しか出来なかったが、これは明朝に仕切り直せば良い事である。タオルは使い放題っぽかったので。