2008年9月23日火曜日

豪雨の中部ツーリング その1

 2008年9月20日、神奈川県に台風13号が訪れた。朝3時に出発しようとしていた私は、台風に立ち向かう事を覚悟していたのだが、結局目覚めたのは5時。家を出たのは5時半で、既に雨すら降っていない。この日この時の為に雨具をフル装備揃えたので、残念なような嬉しいような。
  山中湖へ抜けるのに三国峠を通ると、小山町だか御殿場市だかが一望出来た。霧に覆われるイメージしかない三国峠だが、台風後なだけにかなりクリアだ。山中湖側も同様に、雲がかかっているクセに景観はハッキリしていて、これまた別物に感じる。正直なところ、これで帰っても良い気分だった。
 そうも言ってられないので、御坂峠を越えて一宮御坂ICから中央自動車道へと乗った。境川PAで一服した後、8時10分、双葉SAに到着。朝食を食べていなかったので、五平餅を一本食べた。八ヶ岳PAでも一服をし、9時54分、諏訪高島城に到着。チキンな私の限界速度が80km/hなだけに、高速道路では周りの車に気を使って疲れた。
  諏訪高島城は小じんまりとしていた。しかしながら、お堀があって庭園も綺麗なので、城としての魅力を凝縮した感じだ。ただ、この城をメインに旅行したらガックリするだろう。
  それをフォローするかの如く美しい諏訪湖。晴れたり曇ったりの天気だったが、諏訪湖は晴れていて幸いだった。その後は諏訪大社・・・と行くべきなのかもしれないが、万治の石仏だけ見て諏訪市を後にした。
  道の駅"小坂田公園"に軽く立ち寄り、塩尻で国道19号から県道25号に乗った。走行距離が222.2kmになったので、山形村でガソリンを補給。高速を走ってきただけに、7.91リットルしか減っていなかった。ここのGSの従業員さんの印象が非常に良かったので、誰の目にも留まる事はないが、ここで感謝の意を表そう。

 道の駅"風穴の里"で一服して間もなく、雨が降り出した。通り雨にも感じるが、確かに雲は多いので雨具を完全装備する。期待に応えずすぐに止んだが、また何時降るかも分からないので、そのまま安房峠道路を越えた。ツーリングマップルに"あんき屋"という店が乗っていたので、ここで飛騨牛を食する事にした。値段もそれなりで、量もそれなり、良い物で腹を満たすには金がかかるということか。ただ、肉は確実に美味い。私の経験が浅いだけかもしれないが、あんなに食べやすい牛肉は初めて食べたかもしれない。
 店を出て一服していたら、バイクの鍵が見当たらない事に気づいた。焦る私に声を掛けてきてくれた見知らぬライダー。相手は私の事情など知らないので、あくまで雑談である。嬉しいのだがタイミングが悪すぎる。愛想良くしたつもりではあるが、明らかに私は挙動不審だった。誠に申し訳ない事をしたが、こちらもかなり焦っていたのである。幸い鍵は見つかり、雨具を脱いで出発した。

 国道158号を走っていると、"飛騨大鍾乳洞"の看板が現れた。あまり時間に余裕はないのだが、後々になって行きたくなると困るので立ち寄っといた。入洞料は1,000円と高い。但しこれは、"大橋コレクション"というミュージアムの観覧料付きだ。決して悪いものではなかったが、私の時間を割くほどではなく、とっとと鍾乳洞に突入した。
  一週間前に不二洞に行ったばかりだったが、飛騨大鍾乳洞も負けじと素晴らしい。洞内は広く、見所も多い。観光地としては立派である。
 さらに、高山市が"昔の街並み"とやらを売りにしているらしいので、わざわざ市街を通る事にした。確かに古めかしい建物が多く並んでいて良い感じだ。無理な話ではあるが、その古風な家に混じってコンビニ等の現代的な建物が入ってしまうところが残念なところだった。
 そんな感じで寄り道していたら、道の駅"ななもり清見"に着いたのが15時15分。下道を使えば白川郷は絶望的だが、東海北陸自動車道なら24kmの距離だ。ひたすらトンネルの続く自動車道をひた走り、片側一車線しか無かったが後ろから来た車には即座に道を譲り、どうにかこうにかトンネルを抜けきったと思ったら、白川郷は雨だった・・・。
 雲の高さがとにかく低く、確かに雨が降ってもおかしくはない。料金所を抜けて直ぐに雨具をフル装備したが、雨は降ったり止んだりだった。白川郷と言っても、私が訪れたのは萩町集落と思われる。多くの観光客で賑わい、カッパで歩くには場違いな雰囲気だ。有料駐車場にバイクを止めようとしたら、二輪車は停められない旨を告げられた。それでは何処に停められるのか尋ねると、答えがハッキリしなければ、方言に加え年老いているせいで単語そのものがハッキリしない。元々こんなに時間の取れる場所とは思っていなかっただけに、パッと見てサッと立ち去るつもりだったので、路肩にバイクを停めては写真を撮って立ち去った。どうせ五箇山の菅沼合掌集落でも同じ様な光景が見れるのだろう。
菅沼合掌集落には、集落を展望できる駐車場がある。しかし、「エレベーターが17時で止まってしまう為」という理由で、集落付近の駐車場を案内された。この辺になると雨も結構パラついていたので、のんびり立ち寄る気はまるで無い。合掌集落など、要は古ぼけた他人の家があるだけなのだ。もはやそんな思いなだけに、菅沼合掌集落は写真を一枚撮っただけ。相倉合掌集落に至っては割愛した。

 16時50分、五箇山ICから東海北陸自動車道で福光まで行った。国道304号から県道27号に移り、なんとか若干薄暗い程度の時刻に金沢城跡に到着した。いや、到着とは言えない。バイクを何処に停めて良いか分からず、敷地内も入れる時刻が分からなかったので、近くのホテルに泊まろうとした。が、満室もしくは高くて断念。城から離れてしまうが、当初予定していた通り野々市町で一夜を過ごす事にした。
 まずはスーパー銭湯"極楽湯"で疲れを癒す。寝湯の効能はイマイチ分からないが、私には寝転がれた事が何よりの救いだった。珍しく50分ほど居座って、近くのネットカフェ"自由空間"へと足を向けた。私が使う必要は無いが、シャワーがあるので単に寝るだけの個室が欲しい時には最適な場所である。
 カツ丼とペペロンチーノを食べ、旅行記を書き、翌日に備えて寝ようとしたが、なかなか寝付けず2時過ぎまで起きていた。

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