今はまだ明るみに出ていないが、確実に力を蓄えている。目撃しただけではない、少し触れた際に確信したのだ。私の様な弱い人間にも実感させるほど、ヤツのポテンシャルは強大だっだ。
そんなヤツを排除するのは、見つけた私の使命と思えた。近い将来起こるであろう悲劇。それを未然に防げるのは私しかいない。
地道に追跡したものの再び触れる事すら出来ず、逆に誘き出す事にした。結果、捕らえる事には成功したが、ソイツがヤツだと思えない。影武者を仕立て、私を嘲笑うかの様にヤツは再び影へと消えていった。
私が捕らえるのが先か、ヤツが事件を起こすのが先か。勝負はおそらく一ヶ月以内。
悲劇は無いに越した事はないが、ヤツは私の平凡な日々に刺激をくれた。その事だけは感謝しよう。
これから一ヶ月、私に油断は許されない。あの鼻毛は、忘れた頃にやってくる。
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