6時半には羽田空港に着く。航空券を受け取りチェックインをしようとするが、機械が受け付けてくれない。どうやら私の便は満席らしく、非常口付近の席を用意してくれた。窓側で景色が見れるし、長い脚が伸ばせて快適である。
そんな景色を楽しもうともせず、席に着き次第すぐに眠りについた。目を覚ますと、そこは滑走路。そんなに寝たつもりはないが、帯広空港に着いてしまったようだ。と思うのは浅はかで、混雑のため出発が20分ほど遅れているだけだった。
9時45分、とかち帯広空港に到着。送迎車が来ていることも知らず、迷いながらもマツダレンタカーへと向かう。迷うほどの場所でもないのだが、空港を出ただけでは、どのレンタカー会社も目につかないので、歩くべき方向が分からないのだ。
10時半にマツダレンタカーを発つ。何処を見てもとにかく広い。これが北海道か。信号も無く車も少ない為、自然とスピードが出てしまう。スピード違反で捕まったら台無しなので、私の制限速度は80km/hに決めた。
基本的に走行速度が速い中、70km/h以下で走られると堪えられない。オンネトーまでの長い道のり、こんな調子では日が暮れてしまうので、池田から足寄まで道東道を使った。自動車道でも油断してはいけない。警察に捕まっている車を1台見かけた。それから先もしばしば見かけたので、この旅行、一時たりとも気は抜けない。
道の駅"あしょろ銀河ホール21"で休憩を取ろうとしたが、ちょうど曲がるT字路のところにあるもんだから逃してしまった。
休まず走り続け12時半、オンネトーに到着した。透き通った水の美しい湖。天候や見る角度によって色が変わるらしい。一番綺麗な状態を知らないので満足できたが、阿寒富士が雲に隠れて見えなかったのは残念だ。
駐車場から写真を撮っていたが、畔からも撮ろうと歩を進める。不安定な木の上を歩いていたら、バランスを崩して足が落ちてしまった。サンダルと半ズボンだったので被害は無いに等しいが、足が汚れたのがショックだ。
13時過ぎ、アイヌコタンに到着。阿寒湖沿いの街全体がアイヌな感じなのかと思っていたが、実際はこのアイヌコタンの一角のみで残念。他のエリアは普通の観光街だった。
アイヌコタンでムックリという楽器が気になった店のおばちゃんが実演してくれるものの、実際に演ってみなければ楽しさは分からない。しかし、「これは私のだ」と言って試させてくれなかった。たかが600円の話だが、挑戦する気が失せたので買わずに店を去った。
洗面所で足を洗い、足湯に浸かる。まだ疲れているわけでもないので、すぐに上がってボッケを見に向かった。砂浜の中でグツグツと煮立っている泥火山。だからと言って、迫力のあるものではないので、期待はしないで頂きたい。
特に毬藻に興味は示さず、14時半に阿寒湖を発った。
屈斜路湖までの道中、道の駅”摩周温泉”を発見したので、立ち寄った。かなり質素な場所ではあるが、周囲の景色は綺麗なもので、休憩するには悪くない。
15時40分、和琴に到着し、屈斜路湖半に出る。まだ中学生になりたての私が、「オホーツクに消ゆ」というゲームで刺激的を受けた和琴温泉。ここでは写真を撮るよりも、中山めぐみのバスタオルを取りたい。当然そんなゲーム上のキャラクターがいるわけもなく、実物のクッシーも目撃できず、20分ほど散歩して立ち去った。
和琴から15kmほどのところにある美幌峠。高い場所から屈斜路湖を眺められるのだから、それなりに期待していた。が、そこに広がる光景は、期待を遥かに超えたものだった。天気に恵まれたのか、このまま飛び降りても悔いがないほど美しい。峠の先端に向かう途中、サンダルが片方壊れてショックだったが、それも許せるほど美しい。
道の駅"ぐるっとパノラマ美幌峠"で食べた"あげいも"も、これまた美味い。アメリカンドッグの皮でジャガイモを包んだだけの様な気がするが、絶妙な組み合わせだった。
17時20分、摩周湖第一展望台に到着。"神秘の湖"と名乗るだけあり、確かに幻想的だ。何時間観ていても飽きなそうだが、こちとら時間が押している。そろそろ疲れてきてはいたが、20分程で立ち去った。
釧路湿原を観ようとサルボ展望台に寄ろうとしたが、時間的に薄暗くて登れるのか否か分からなかった。シラルトロ沼は道路沿いから観れたので良いが、塘路湖が堪能できなかったのが惜しい。
急ぎ足で細岡展望台に向かう。19時前には着いたものの、日は落ち空は雲で覆われ、真っ暗ではないものの、本来の景観の10%も堪能していないだろう。
このまま根室へと向かうか?釧路に宿を取って、日の当たる釧路湿原を観るか?残り5日という期間に、どれだけの余裕があるか分からない。しかし、次にいつ来るかなど分からないので、急遽釧路市内で宿を取った。それが釧路グランドホテル。
シングル1泊4,050円。シャワーが浴びれて、睡眠が取れて、のんびり計画の調整が出来れば良い。と思っていたが、かなり名前に似つかわしくない古ぼけたホテルだった。冷房と呼べるものは見当たらないは、ドライヤーも無いわ、近くて一番安いところを選んだつもりだったが、これなら数百円出してもっと良いホテルに泊まれば良かった。
あって無いような計画の再調整を済ませ、翌日に備えて眠りに就こうとするが寝付けず、記憶では2時過ぎまで起きていたのは確実。翌日は4時半に起きて行動開始する予定だったが、諦めるとしよう。
この日の走行距離は370kmだった。
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