2011年4月10日日曜日

京都ピストン、桜のチンマン

 2011年4月8日、23時45分に車で自宅を発った。仕事を定時で終えて数時間の睡眠を摂ってからの出発を予定していたが、まさかの残業により寝ずの旅立ちである。
 大井松田ICから東名高速道路に乗り西へ。この桜満開の週末に雨が降ってしまう小田原とはオサラバである。目指すは京都。不眠で約400kmの距離を走ると思うと、不安でたまらない。

 沼津の辺りからだろうか、若干だが雨が降ってき始めた。1時03分に富士川SAで16分の休憩。そして雨足はドンドン強くなっていく。
 2時23分に小笠PAで17分、4時に刈谷PAで15分の休憩。疲労は溜まる一方なので、数分でも目を閉じる事が重要になってくる。
 5時21分に土山SAに到着。かなり先が見えたので、ここでは29分の休憩。雲は空を分厚く多い、とても止むとは思えない。本当に京都は午後から晴れるのだろうか。

 6時45分、タイムズ大宮八条に駐車。京都駅とKCTP京都駅ターミナルへの距離、そして駐車料金の上限(1,200円/24h)を考えると、ここがベストに感じたのだ。
 未だ雨が降っていたので伏見稲荷は断念。車の中で一眠りし、8時頃目を覚ますと傘が要らない程度に雨が小降りになっていた。

 もはや車の中に居るのも飽きたので、8時15分に出発。京都駅へと向かう最中、原爆タイプのトマソンを発見。しかし原爆タイプはあまり興味がない。むしろリーガロイヤルホテル京都の裏側の寂れた感じの方が興味深かった。
 朝便をしようと京都駅でトイレを探すが、そう言えば都会のトイレは紙を常駐していないのであった。田舎者にとっては馬鹿らしい制度なので、朝便は断念。念の為に寄っときたかっただけだし。
 9時過ぎに自転車を借りて、いざ出発。雨は完全に止んでいる。
  9時27分、壬生寺に到着。壬生の名に惹かれて来ただけなのだが、千体仏塔の異質な感じが魅力的だった。
 四条通りをひたすら西へ。無用系のトマソンが無いかと危険なぐらいキョロキョロしながら自転車を漕ぐ。左右に首を振る過程で前を確認をしているだけなので、なんとも危険な走りである。そうこうしていたら10時8分に嵐山公園に到着。相変わらずの混雑っぷりが嫌だったので、北上して清涼寺に寄り、今度は東へ。
 広沢池を過ぎてすぐ、右手に桜が綺麗に咲き乱れる場所があった。そしてその横にはチンマン王国…。今回の目的地の一つである。
  王国と呼ばれるからには、さぞかし卑猥いっぱいの世界かと思っていたが、数体のチンマンがあるだけだった。まぁこれはこれで良かったかもしれない。私は癖のある下ネタが好きなので、こういう露骨で卑猥なネタは嫌いなのだ。なら何故来たのか問われるところだが、この馬鹿さ加減が嫌いではないので。

  ちなみに桜は本当に綺麗でした。桜の木の下にチンマンが無くて本当に良かったです。


 太秦方面に南下している最中、踏切待ちをしていると前にいたワゴンが後退してきた。前方から来た車とすれ違う為なのだが、ワゴンのバンパーがメリメリと私の自転車を飲み込んでいく。この不注意さにはマジギレし、怒鳴りながらリアガラスをパンチ。幸いにも自転車に傷はないし、私自身にも怪我は無かった。こんなので時間を削るのも嫌だし、文句を言って相手の気分を害すのもなんなので、そのまま立ち去った。頼むよ、主婦。
  10時49分、住宅街に突如現れる蛇塚古墳に到着。高さがあって立派な古墳なのだが、周りは住宅に囲まれて雰囲気台無し。むしろ、このアンバランスさが蛇塚古墳の魅力なのだが。
 木島神社の三柱鳥居を見て、二条城へ。二の丸庭園は桜の木が少なく残念だったが、それを補って余りある清流園は流石である。

 12時15分、お腹が空いたので松屋で牛めしを食べた。サイクリング中に惹かれる店を探していたのだが、この先で見つかる保証もないし、少し時間を稼いで空が晴れるのを待ちたかったのだ。
 しかし、この選択は大ハズレ。このすぐ先に「チャーミングチャーハン」なるお店があった。何が松屋だ、何が牛めしだ、私は大バカだ。
  丸太町通りを東へ走っていると、空が明るくなってきた。こうなると寝不足も何処かへ行ってしまう。テンションが上がったところで真如堂へ。その後は若王子。哲学の道は桜で彩られ綺麗なものだったが、私の目当ては猫たちである。

 この日見かけたのは7匹。ホントたまらんな、この空間は。

  府立図書館に自転車を停め、平安神宮へ。今回の私は、桜に彩られた平安神宮を見たくて京都に来たようなものである。それに応える神苑の魅力ときたら、それはそれは見事なものである。このまま桜の木の下に埋めて欲しい程に。
  テンションが最高潮に上がった状態で清水寺を目指すが、祇園周辺の混雑が萎えさせてくれた。
 清水の市営駐輪場に自転車を停車。嵐山・二条城など計5箇所の駐輪場を1日200円で利用出来るのは嬉しい制度だ。
 この辺になると混み具合が尋常ではなく、かなり嫌気が差したのだが、清水寺に着いてしまえばそれも一転。敷地の割に桜の少ない清水寺だが、それでも魅力溢れる寺である。
  ここで旅を〆たいところだが、霊山観音を観に高台寺へ。拝観料が無い代わりに線香代200円を要する霊山観音。「全ての宗教に平等でありたい」という個人的な宗教観念に従い、代金は払ったが線香は断った。
 二寧坂を歩いて駐輪場へ戻っていると、雲が陰ってきたので、今度こそ旅は終了。15時55分に自転車を返却し、16時13分に京都を発った。

 よくここまで動いたものだが、それだけに高速道路での運転が心配だった。日のある内に東名高速道路まで辿り着きたかったが、早くも集中力が欠けたので16時59分、甲南PAで10分の休憩。ここでの仮眠がかなり効いて、18時37分に美合PAに到着。嫌な薄暗さになってきたところだったので、丁度良かっただろう。途中で2kmの事故渋滞が無ければ、尚良かったのに。
 19時56分に遠州豊田PA、21時26分に富士川SAで休憩。疲れもあるが、運転する事にも飽きて退屈極まりなかった。そしてトドメが御殿場-大井松田間の4kmに及ぶ事故渋滞。これはたまらんので御殿場ICで下りて、国道246号で帰宅した。これが正解だったかどうかは分からない。

 途中でスーパーにより、23時15分に自宅に到着。約24時間に及んだ京都ピストン。たまにはこういう無茶も悪くなかろうて。

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