2010年4月4日日曜日

マラソン、そして日本平

 2010年4月4日、予定より遅れて5時に目を覚ました。今日は予定が予定だけに朝食は外せない。シリアルだけ食べ、サッと支度をし、5時35分に自宅を出た。思いのほか余裕があったので、コンビニで飲み物とウイダーを購入。
 5時48分、下りの始発に乗って静岡を目指した。

 新幹線以外で沼津より西へ電車で行くのは初めてである。しかし必要なのは熱海での乗り換えぐらい。もっと乗り換えが必要なイメージがあったので、これは意外だった。
 熱海から同車両に乗り合わせた若者達。如何にも運動します的な服装で、よもや目的地が一緒ではないかと思っていたが、やはり同じだった。
 JR草薙駅に着いたのが7時28分。寝ていたので車窓からの景色はまるで楽しんでいない。草薙で静岡鉄道に乗り換え、県総合運動場で下車。車両の中はそれ系の服装だらけの中、私はどう見ても山へ行く格好。トレッキング・ポールを持っていたのには意味があるのである。
  そういうわけで、日本平桜マラソンに参加してきた。いつか有名な日本平の桜を観に行きたかったので、マラソンに参加する事で行かざるを得ない状況にしたのだ。
 私の参加する10kmは9時35分のスタート。それまでは煙草を吸ったりストレッチをしたり。大きな競技場にも関わらず、男子の更衣スペースは通路の様な場所。それだけ参加人数が多いせいもあるが。風が強く冷たかったので、下手な場所には陣取れない。一度は場所を確保したものの、荷物を持って移動。外ではあるが、喫煙所やらトイレやらにアクセスしやすい良い場所を選んだ。

 10kmの参加人数は2,136人。距離的に手頃なので人気が高い。そんな中、スタート位置を前の方に陣取ってしまったのは失敗である。10kmを50分台で走る私では、抜かされまくって気落ちするのが目に見えている。
 案の定その通りで、散々抜かされるわ追い越せないわ。コースは前半5kmが延々と登り、後半は来た道を戻るので延々と下り。普段は平坦な道しか走らないだけに、前半の登りは非常に辛かった。それでも、山登りで鍛えたのが多少は役に立っている気もした。登りきれずに歩いてしまう輩がいる中、私は走って登りきったのだから。
 下りは重力任せである。極力重力に逆らわず、勢いに任せて駆け下りていった。これのが楽な気もするが、膝への負担が大きいような気もする。
 問題なのは平坦な道になってからである。流石に勢いよく下った影響は出ていた。しかしここが踏ん張りどころ。喫煙者の意地を世間に見せしめる為、あれよあれよと追い越していった。
 競技場内に入ってすぐ終わりかと思いきや、ほとんどトラック一周残っていた。しかしこれも抜かしまくる方向で。

 結果は52分22秒。相変わらず50分台だが、自己新である。
 けっこう脚にきているが、一服したあと着替えを済ませ、10時45分には総合運動場を後にした。来た時の服装に加え、首にはカメラ。完全に山へ写真を撮りに行く装備である。
  県総合運動場駅から静鉄で長沼駅へ。電車を降りるとすぐにバンダイホビーセンターが確認できた。外から眺める事しか出来ないが、ガンプラの聖地に来れただけで幸せである。

  長沼駅から北上すると八劍神社がある。名前が気になっていただけで、詳細は知らない。道を歩いていると、細い路地の入口に小さく「八劍神社」と書いてあった。まさかと思い直進してみたが愛宕霊園に着いてしまったので、その細い路地を入ってみたところ、そこには小さな社があった。個人的には好きであるが、まさかこれ程の規模とは意外である。

  今度は西へとあるいて静岡護国神社へ。大きな境内、その前の広い芝生、そして桜の木。ただデカいのではなく、広大なイメージである。これは良い場所へ来たと思い、道中で買った天神屋のおむすびを3個食した。しかし、この綺麗な敷地内で煙草を吸う気にはなれず退散した。
 長沼駅へ向かって歩いていると、後ろから来た車のドアミラーが私の右肘を直撃した。痛いというより驚いた程度だし、旅先での面倒は嫌なので放っておいたが、今考えるとナンバーの写真ぐらい撮っておいた方が良かった気がする。要は当て逃げされてるのだから。

 静鉄に乗って草薙へ。ここで日本平ハイク周遊券を購入。久能山ロープウェイ片道、久能山下から清水駅もしくは静岡駅までバスの片道、そして久能山東照宮の入城料がセットで1,000円と安いのだ。ついてに日本平までのハイキング地図は無いかと尋ねたが、これは無かった。web上には存在したので、現物も配ったりしているものと期待していたが、残念かつ困った結果である。かすかな記憶とGoogleマップを頼りに進むかと思ったが、先に言うと草薙神社の大鳥居さえくぐってしまえば、後は道なりに進むだけである。道標も随所にあるので、分かり易い。
  草薙神社までは、ただただ道路の脇を歩くだけ。途中に天皇原公園という偉そうな名の公園があったり、その先のアパートが緑色で桜とバックには良かったりと、退屈はしなかったが。
 草薙神社はそれなりの大きさの神社である。興味をそそったのは境内よりも御神木。もう何が何だか分からぬ状態になっており、実に不可思議な木だった。
  草薙神社の先にある保育園を過ぎると、廃バスが置いてあって興奮。このすぐ先が分岐となっていてハイキングマップがあるので、草薙コースへ行くも良し、東海自然歩道バイパスコースを行くも良し。私は道路沿いを歩くのが嫌になっていたので、東海自然歩道バイパスコースを選んだ。こちらのが若干遠回りかもしれない。
  菜の花の綺麗な場所があったり・・・それぐらいか。長閑な道だった。暫く歩くとベンチが見え、ここが草薙駅と日本平山頂のほぼ中間だろうか。そして、ここから山道へと突入する。
 いきなり階段で泣きそうになるが、これさえ登れば緩やかな道となる。単なる雑木林と言ってしまえばそれまでだが、意外と私なりに楽しめるポイントが日本平山頂までにあったので、ザッと以下に挙げてみよう。
 ・山の中に普通の椅子型ベンチ
・忘れ物の傘
 ・案山子の様で案山子でないもの
・神社と思えぬ外見の高島神社
 ・地に沈んだ軽トラ

 ・日本平美術館だった建物

 意外にも多くの混沌を感じさせて頂き、疲れた脚ながらも満足度は高かった。日本平も日本平で、桜の綺麗さよりも電波塔の多さに目がいってしまった。
 天気が良ければ富士山が見えるらしいが、特にそこは気にしておらず、とにかく電波塔である。湘南平を見た後なだけに、異様に多く感じ取れた。
  ロープウェイ乗り場へ行き、おむすび2個を食べ一服してから乗車。元々は一つの山だったという日本平と久能山。それを繋ぐロープウェイは、徳川の家紋が付いていて実に渋かった。

  急な段差の続く久能山東照宮。スカートの女性がいたので、上手く拝観できないものかと思っていたが、そこまで神は甘くなかった。そちらが主体だっただけに、東照宮の感想は簡潔に「立派でした」で済ませておこう。

 気になったのが段数の表示である。確かに高い位置にあるのだが、1,100段以上の階段を上がらなければならぬ様な不便な場所ではあるまい。そう思って久能山下のバス停を目指したが、バス停の名に間違いはなく、1,159段の階段が存在した。まぁ下の方は段を数えるのが難しいほど、一段一段の高さが無かったが。

 久能山の麓は観光地にはなりきれていない寂しい感じだった。これでは"すんぷ夢ひろば"も潰れるわけだ。

 久能山下のバス停は、国道の一本手前の道を左に行ったところにある。国道に出て左へ行っても辿りつくので、どちらでも良いが。
 事前に調べて心配だったのが、清水駅行きの本数の少なさ。静岡駅方面と比べて圧倒的に少ない。私は幸いな方なのか、30分待ちで済んだので、のんびり疲れきった脚を休めていた。ホントこれ、トレッキング・ポールを持ってきて良かった。

 15時10分のバスで清水駅へ。清水駅周辺で何をするわけでもなく、良いタイミングで熱海行きの電車があったので、それに乗り込んだ。
 15時44分、清水駅発。鴨宮に到着したのは17時49分。これだけ行動した割には、意外と早く帰れたものである。

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