最近、実写版「ルパン三世」と「ガッチャマン」を観ましたので、それらを上回る低評価作品「デビルマン」を観直すことにしました。とにかく叩かれまくりの本作ですが、劇場公開から10年、自分の中のデビルマン熱はそれなりに収まりましたので、先入観少なめで観れるかと思いまして。
制作費10億。色眼鏡を外せば、多少は観れる作品なのかもしれないのではないですか?
いや、そんなことなかったです。
駄作と明言できる駄作でした。
10年前の想いを忘れた自分が恥ずかしいです。
演技は酷い、ストーリーの繋ぎも解釈も酷い、アクションも酷い。
酷すぎて笑うしかない。
デビルマンになった時の不動明や、ジンメンに喰われたウシくんが冷静に状況を受け入れすぎ!台詞を棒読みなだけですけど...
富永愛のシレーヌが酷すぎ。美しさの欠片もありません。
当時にしてはフルCGの戦闘シーンは頑張っているものの、何の面白みもない。さらに、デビルマンの声が酷すぎて完全に浮いています。
ロスからの映像とやらも明らかに何処かの駐車場。荒れた街が出たかと思えば、牧村邸の周辺は普通だったり。
不動明が牧村父を「お父さん!」と呼んだ割には、後で「おじさん」に戻ってる。
ミーコもかなりヒドい。「ススムくん、ごめん!」と言ってビルから飛び降りるのですが、二人とも軽い感じでビルから飛び降ります。そんな最中に進化するミーコ。いや、デーモンってそういうもんじゃないから。しかも銃と刀で戦ってんなよ...
このミーコとススムくんが最後に生き残る訳ですが、これも全く意味がありません。
銃を持っての戦闘と言えば、サタンである飛鳥了。2丁マシンガンで突っ込んだ上に、なんかショボいジャンプ。なんじゃありゃ?
衝撃的なシーンであるはずの牧村美樹の生首は、チョコンと置いてあるだけ。
デビルマンとサタンの確執も強引。戦闘にしても、タイマンだった筈がいきなり場面が変わってデビルマンvsデーモン軍団になって、訳分からんちん。
その他諸々、とにかく酷い作品でした。天気の悪い休日の朝だから観れた作品です。
「デビルマン」という作品を2時間に収めるには厳しいものがありますが、それにしても纏め方が酷すぎます。無駄も多いです。
不動明がデビルマンになってから、サタン飛鳥了と戦うまでの確執はとても重要です。これを省略するぐらいなら、ジンメンやシレーヌはカットして良いでしょう。
大事なのは容姿ではなく心。「体はデーモンでも心が人間なら人間」という点は伝わってきましたが、「体は人間でも心は悪魔」という点は、ミーコのセリフで触れられたのみ。これがかなり重要なのに。
本作に対してなら、いっそ大胆なアレンジをしてしまっても良かったと思われます。
牧村邸襲撃
↓
美樹がシレーヌに変身
↓
人間の醜さは分かりました。デーモンにも事情があるのです。
↓
神の軍勢登場
↓
デビルマン、シレーヌ、サタン&デーモン軍団で「いくぜ!」
みたいな。「デビルマンレディー」の終わり方も考慮すると、こんな展開もありかと思います。美樹ちゃん死ななくて済むし。
ちなみに「ガッチャマン」ですが、2週間ほど前に観た気がするけど、もう内容を忘れました。まぁまぁ悪くは無いんじゃないのと思いつつも、結局どうでも良くなって飽きました。あれも評判通り駄作です。
映画もしょせんビジネスですが、原作ありきの映画でやって良いことと悪いことを、いい加減学んで欲しいものです。
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