2017年4月16日日曜日

桜咲く飯田線秘境駅号

桜咲き、空は澄み渡る週末、遂に乗ってきました「飯田線秘境駅号」。秘境駅の宝庫、飯田線。されど、本数の少なさと路線の長さから、数ある秘境駅を纏めて楽しもうとすると相当の手間がかかります。そんな秘境駅を片道一本で楽しめる素敵な期間限定車です。但し、それ目当てに来る方々が乗る電車ですので、秘境駅に行けても秘境感は物足りません。何も無い場所に長時間取り残されてこそ、秘境感が出てくるのだと思います。
ちなみに、飯田線を乗るに辺りSoftBankは役に立ちません。逆に言えば、秘境感を堪能するにはベストなキャリアなのかもしれません。

鴨宮をノンビリ7:41発。小田原から8:04発こだま635号に乗車。
9:50、多くの駅員さんが見送る中、秘境駅号が豊橋を発車。所要時間5時間超。片道だけでも苦痛な旅かと思いきや、秘境駅を楽しみだからだとそんな事はありませんでした。
10:20、新城で20分の停車。ここで飲食物を逃すと平岡まで買う機会がありません。排便をしようとしましたが、便器はあれども紙は設置されていませんでした。出す前に気付いて幸い。ちなみに車内にもトイレはあります。
11:19、鬼の形をした駅舎がある東栄(とうえい)駅を通過。
11:50、城西(しろにし)の先にあるS字鉄橋を通過。
11:59、大嵐(おおぞれ)で17分の停車。トンネルに挟まれた大嵐駅の駅舎は東京駅をモデルにしてるとか。
ここはレンタサイクルが無料という大盤振舞い。管理者なんていませんが、盗る人も皆無でしょう。
12:21、小和田(こわだ)で20分の停車。歩いて来るには至難の場所。僅かな廃屋を楽しむ程度。ここの観光名所は...
朽ちたミゼット。
12:46、中井侍(なかいさむらい)で10分の停車。お茶で有名なこの土地は少し歩けば集落がありますが、10分では帰って来れません。見所は下り方面にあるWトンネルぐらい。
13:04、久々に人っ気のある平岡(ひらおか)で48分もの停車です。飲食物や土産物の購入には困りませんが、48分満喫できるほど充実もしていません。駅舎は4階に大浴場があるので、お風呂に浸かるのも良いでしょう。
14:00、為栗(してぐり)で13分の停車。吊り橋を渡って辿り着く為栗駅。
真のマニアなら、このまま自分の乗ってきた電車を見送ったりするのでしょう。
温田駅(ぬくた)で上りの秘境駅号とすれ違い、
14:24、田本(たもと)で16分の停車。崖っぷちの秘境駅。集落までの道が登山道ばりの雰囲気らしく是非歩いてみたいとこですが、16分で往復するなら、それはもうトレランでしょう。
14:52、金野(きんの)で6分の停車。飯田線94駅の中で最も利用客の少ない駅な割に、駐輪場があります。集落がそれほど離れている訳では無いので、単に高齢車社会なだけでしょうか。
15:00、千代で6分の停車。天竜峡が目と鼻の先なだけに、もはや秘境感は薄いです。
これにて秘境駅は終わり。佐久間ダムにより今でこそ穏やかなダム湖と化していますが、かつては「暴れ天竜」とも呼ばれた天竜川。ダムの底に村が沈んだことで、いくつかの駅が秘境駅と化してしまったようです。
千代の先で巨大な吊橋風の物が建造されていました。どうやらこれは飯田市の中央道から浜松市への東名高速を繋ぐ道路の様です。静岡から小諸へと抜ける中部横断自動車道、そして飯田から浜松へと抜ける三遠南信自動車道。静岡県民だけでなく、小田原に住む私にとっても、建設されれば長野が近くなって嬉しい道路です。
15:11、天竜峡で下車。飯田は行った事があるので、ここで引き返す事にしました。
それはそれは素敵な景色ですが、散策するほどの時間はありません。
時間があればつつじ橋まで歩きたかったです。
駅近くで行われていた花祭りは既に終了。足湯に浸かろうとしましたが、万札しかなく断念。
そうこうしてたら残り20分。食事を摂るほどの時間も無し。帰りの伊那路で食べる物を調達しようにも、駅弁やオニギリが売ってる店はありません。

16:14、伊那路4号に乗車。帰りは何を楽しむ気も無く、景観は悪いが西陽の当たらぬ東側席にしました。
18:31、豊橋に到着し、19:02のこだまに乗車。20:39に小田原に着いて、鴨宮に戻ってきたのは21時となりました。
生涯一度は乗ってみたかった秘境駅号に乗れて満足です。

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